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最初の2シーズンに計57本塁打は、USA以外で生まれた選手では5番目の多さ。松井秀喜は10位

宇根夏樹ベースボール・ライター
フリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)Sep 8, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 フリオ・ロドリゲス(シアトル・マリナーズ)は、今シーズンがメジャーリーグ2年目だ。新人王を受賞した昨シーズンは、28本のホームランを打った。今シーズンは、すでに29本塁打を記録している。

 スタッツ・センターによると、最初の2シーズンに計57本塁打は、USA以外で生まれた選手では5番目の多さ。71本塁打のアルバート・プーホルス、67本塁打のロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)、66本塁打のホゼ・アブレイユ(当時シカゴ・ホワイトソックス/現ヒューストン・アストロズ)、62本塁打のグレイバー・トーレス(ニューヨーク・ヤンキース)に次ぐという。

 トップ10の後半も、スタッツ・センターは挙げている。こちらは、56本塁打のホアン・ソト(当時ワシントン・ナショナルズ/現サンディエゴ・パドレス)、53本塁打のフランミル・レイエス、52本塁打のオーランド・セペダ、49本塁打のヨエニス・セスペデス、47本塁打の松井秀喜だ。

 10人中4人、プーホルス、フリオ、ソト、レイエスは、ドミニカ共和国で生まれた。アクーニャJr.とトーレスはベネズエラ、アブレイユとセスペデスはキューバ、セペダはプエルトリコ、松井は日本だ。

 セペダ以外の9人は、今世紀に入ってからメジャーデビューしている。セペダは、彼らが生まれる前、1958年にデビューした。

 新人王は、プーホルス、アクーニャJr.、アブレイユ、フリオ、セペダの5人が受賞している。ソト、セスペデス、松井は2位、トーレスは3位。レイエスは、票を得ていない。

 アクーニャJr.とソトは、2018年のナ・リーグ1位と2位だ。2012年のア・リーグは、1位がマイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)、2位がセスペデス、3位はダルビッシュ有(当時テキサス・レンジャーズ/現パドレス)。2003年のア・リーグは、松井の上にアンヘル・ベローアがいた。

 トーレスは、2018年のア・リーグで、大谷翔平(エンジェルス)とミゲル・アンドゥーハー(当時ヤンキース/現ピッツバーグ・パイレーツ)に次いだ。大谷は、最初の2シーズンに計40本塁打を記録した。アンドゥーハーは計27本塁打だが、1年目の2017年は出場5試合で0本。2018年のホームランは、大谷とトーレスより多かった。

 また、1年目と2年目を比べると、10人中8人は、2年目のホームランのほうが多い。例えば、松井は、2003年が16本塁打、2004年は31本塁打だ。あとの2人、プーホルスとアブレイユは減少とはいえ、2年続けて30本以上のホームランを打った。この10人のなかで、1年目に30本塁打以上は2人だけ。フリオの28本塁打は、3番目に多い。プーホルスは、デビューから12年続けて30本塁打以上を記録した。

 なお、USAで生まれた選手も含めると、最初の2シーズンに計71本塁打のプーホルスは、見落としがなければ、4位タイに位置する。75本塁打のジョー・ディマジオ、74本塁打のラルフ・カイナー、72本塁打のエディ・マシューズに次ぎ、ライアン・ブラウンと並んでいる。ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)は、最初の2シーズンに計70本塁打まであと1本。2年目の2020年は、1チーム60試合の短縮シーズンだった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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