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「1520試合で400本塁打」は史上4番目の速さ。トップ3はいずれも580本塁打以上

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)Sep 5, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月5日、ジャンカルロ・スタントン(ニューヨーク・ヤンキース)は、シーズン22本目のホームランを打ち、通算400本塁打に到達した。

 ESPNスタッツ&インフォによると、スタントンより少ない出場試合で400本塁打を記録した選手は、マーク・マグワイアベーブ・ルースアレックス・ロドリゲスの3人しかいないという。

 彼らが400本目のホームランを打ったのは、それぞれ、マグワイアが1412試合目(1998年5月8日)、ルースが1475試合目(1927年9月2日)、ロドリゲスが1489試合目(2005年6月8日)、スタントンは1520試合目だ。

 通算400本塁打以上は、スタントンを含め、58人を数える。400本塁打に達したのは、ルースが最初だった。

 スタントンの前に到達した57人のうち、ほぼ半数の28人は、500本塁打に到達している。マグワイアは1639試合目(1999年8月5日)、ルースは1741試合目(1929年8月11日)、ロドリゲスは1855試合目(2007年8月4日)。彼らは、こちらの到達の速さ(出場試合の少なさ)も、トップ3に位置する。

 通算本塁打は、マグワイアが583本、ルースが714本、ロドリゲスは696本。現時点の順位は、11位、3位、5位だ。

 スタントンも、パワーという点からすれば、500本塁打を超えても何の不思議もない。ただ、スタントンは怪我が多い。ここ5シーズン(2019~23年)の出場376試合に対し、欠場は308試合を数える。このスパンに打ったホームランは、100本に5本足りない。

 マイアミ・マーリンズがスタントンと交わし、ヤンキースが引き継いだ13年3億2500万ドルの契約は、2027年までだ(2028年は球団オプション)。今シーズンを除くと、あと4シーズンで終わる。その時点で、スタントンは37歳。これまでに増して怪我が多くなっていれば、500本塁打に届かないまま、ユニフォームを脱ぐことになる――そうならないことを願うが――かもしれない。

 500本塁打以上の28人を、500本塁打に到達した速さの順に並べると、以下のようになる。その順序は、通算本塁打の多さとは、必ずしも一致しない。

筆者作成
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ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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