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後半10本塁打以上の11人のなかには前半一桁の選手も。後半トップは14本のオルソン。大谷は11本

宇根夏樹ベースボール・ライター
トリスタン・カーサス(ボストン・レッドソックス)Aug 6, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 オールスター・ブレイクが終わった7月14日以降、10本以上のホームランを打っている選手は、11人を数える(8月18日時点)。

 前日までは9人だったが、8月18日に、ボビー・ウィットJr.(カンザスシティ・ロイヤルズ)が後半10本目、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)は後半9本目と10本目のホームランを記録した。

筆者作成
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 11人中5人は、前半のホームランが15本未満だった。そのうち、カイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)とカル・ローリー(シアトル・マリナーズ)、コリー・シーガー(テキサス・レンジャーズ)の3人は、前年に30本前後のホームランを記録している。それぞれ、30本、27本、33本だった。

 あとの2人、トリスタン・カーサス(ボストン・レッドソックス)とウィットJr.は、今シーズンがメジャーリーグ2年目だ。

 ウィットJr.は、前年に続き、20-30に到達。今シーズンは、昨シーズンの20本塁打と30盗塁を超え、すでに24本塁打と34盗塁を記録している。ちなみに、前年の新人王投票では、ア・リーグ4位に位置した。

 カーサスは、昨年9月にメジャーデビューした。今シーズンも、まだルーキーだ。

 前半の9本塁打――4月、5月、6月に3本ずつ――に対し、後半に入ってからは、7月14日~28日の12試合で7本のホームランを打ち、8月も4本塁打。打率と出塁率も、前半が.225と.330、後半のここまでは.323と.412だ。この好調が持続するかどうかはさておき、単なる一過性ではなく、2018年のドラフト全体26位が開花しているように思える。

 なお、前半に20本塁打以上の13人中、後半に10本塁打以上は、マット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)、シュワーバーの4人ながら、J.D.マルティネス(ロサンゼルス・ドジャース)以外の12人は、後半に少なくとも6本のホームランを打っている。

 J.D.は、前半の22本塁打に対し、後半はまだ3本だ。8月に入ってから、ホームランは出ていない。もっとも、打撃不振というより、身体の状態が理由のようだ。故障者リストには入っていないものの、8月は、ドジャースの17試合中6試合しか出場していない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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