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この選手は「3試合続けて8回裏に勝ち越しのホームラン」を打つ。打たれたのはエンジェルスの3投手

宇根夏樹ベースボール・ライター
ジョシュ・ネイラー(クリーブランド・ガーディアンズ)May 14, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月14日、クリーブランド・ガーディアンズは、ロサンゼルス・エンジェルスの3連戦を2勝1敗で終えた。各試合のスコアは、4対5、8対6、4対3だ。

 8回裏を迎えた時点で、ガーディアンズがリードしていた試合はなかった。それぞれ、同点(3対3)、4点ビハインド(2対6)、同点(1対1)だった。

 だが、3試合とも、8回裏を終えた時、ガーディアンズはリードしていた。いずれも、ジョシュ・ネイラーのホームランで勝ち越した。

 5月12日は、ネイラーのソロ本塁打で4対3。13日は、1死からシングル・ヒットを4本続けて2点差に詰め寄った後、ネイラーの3ラン本塁打で7対6(その後、アンドレス・ヒメネスのソロ本塁打で8対6)。14日は、ネイラーの3ラン本塁打で4対1とした。

 ESPNスタッツ&インフォによると、1961年以降の「エクスパンション・エラ」において、3試合続けて8回以降に勝ち越しのホームランを打ったのは、ネイラーが初めてだという。60年以上の間、誰も記録したことがなかったということだ。

 ただ、ネイラーのホームランは、試合終盤が多い。通算42本塁打のうち、半数近い20本は7回以降だ。直近の3本塁打を除いても、39本中17本が7回以降なので、全体の43.6%を占める。

 また、2021年以降、8回以降の勝ち越しホームランは8本――2021年が2本、2022年と2023年(のここまで)は3本ずつ――を数える。バリー・スポーツ・クリーブランドによると、このスパンの最多だという。

 ネイラーは、2015年のドラフト全体12位だ。来月下旬に26歳となる。昨シーズンは20本塁打、今シーズンは6本塁打。まだ全開には至っていないものの、パワーのポテンシャルは高い。

 一方、3試合続けてネイラーにホームランを打たれたエンジェルスの投手は、それぞれ違った。マット・ムーアライアン・タペーラカルロス・エステベスだ。エンジェルスの投手が8回以降に喫したホームランは、この3試合でネイラーとヒメネスに計4本を喫するまでは、皆無だった。

 5月14日、エンジェルスは、タペーラをDFAとし、ザック・ワイスをAAAから昇格させた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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