捕手が投手に跳び乗り、あと6アウトのところで完全試合が途切れる
4月21日、ドルー・スマイリー(シカゴ・カブス)は、完全試合まであと6アウトに迫った。1回表から7回表まで、いずれも3人をアウトに仕留め、8回表のマウンドに上がった。
カウント0-1からの2球目、デビッド・ペラルタ(ロサンゼルス・ドジャース)の打球は、力なく三塁側へ転がった。スタットキャストによると、2球ともナックル・カーブだ。そこに、スマイリーと捕手のヤン・ゴームズが駆け寄り、スマイリーが素手でボールを掴んだ。ゴームズは、スマイリーを跳び越えようとしたが、ぶつかって背中に乗っかるような格好となり、2人揃ってフィールドに転がった。
記録は内野安打。完全試合は潰えた。
スマイリーは、続く2人を三塁フライと三振に仕留めたところで降板した。カブスは、13対0でドジャースを下した。
送球することができていても、ペラルタをアウトにできたかどうかは、わからない。ただ、スマイリーは、ゴームズに背を向け、左手でボールを掴んだ。この向きなら、捕球後に身体を回転させることなく、そのまま投げることができる。映像では、ゴームズがぶつかる前に、スマイリーは送球体勢に入っているようにも見える。また、ペラルタは左打者だが、快足というわけではない。
ナ・リーグとア・リーグにおいて、完全試合は23度しか達成されていない。直近は11年前だ。2012年8月15日に、シアトル・マリナーズのフェリックス・ヘルナンデスが成し遂げた。これまでの達成者のなかに、カブスの投手はいない。