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ヌートバーはいつ復帰できるのか。ライバルの外野手たちは活躍しているのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
ラーズ・ヌートバー(セントルイス・カーディナルス)Feb 23, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 WBC優勝メンバーの一人、ラーズ・ヌートバーは、セントルイス・カーディナルスの「2番・レフト」として、メジャーリーグ3年目を迎えた。

 だが、ここまでの出場は、開幕戦の3月30日だけ。8回裏に三塁へ滑り込んだ際に、左手の親指を痛めた。突き指だ。

 4月3日、ヌートバーは、10日間の故障者リストに入った。その1日目は、最後に出場した試合の翌日まで遡ることができるので、ヌートバーの場合、3月31日~4月9日が最短期間となる。

 ヌートバーは、それよりも長く離脱することなく、戻ってくるかもしれない。カーディナルスのビート・ライター、MLB.comのジョン・デントンによると、4月7日の試合前、カルロスオリバー・マーモル監督は、10日の打撃練習にヌートバーを参加させた上で、故障者リストから復帰させるかどうかを決める、と語ったという。

 もっとも、復帰しても、スターティング・ラインナップに並ぶかどうかは、まだわからない。ヌートバーを含め、カーディナルスは5人の外野手を擁する。ヌートバーの故障者リスト入りに伴い、AAAから昇格したホアン・イェペスは、ヌートバーと入れ替わりに降格する可能性が高いので、この人数には数えていない。

 ここまでの先発出場は、以下のとおりだ。

筆者作成
筆者作成

 トップ・プロスペクトだったジョーダン・ウォーカーは、打率.321(28打数9安打)と出塁率.345、1本塁打と2二塁打を記録している。まだ、メジャーデビューから7試合に過ぎないが、このまま、ライトに定着してもおかしくない気がする。そうなると、残る2ポジションに4人だ。

 また、タイラー・オニールは、打率.227(22打数5安打)と出塁率.261、1本塁打ながら、少なくとも現時点においては、センターの1番手だろう。ちなみに、ラインナップから外れた2試合のうち、4月5日は懲罰の意味を持つ。前日の試合で二塁から本塁へ向かった際、オニールは全力疾走を怠り、本塁でアウトになった。

アレック・バールソンは、打率.316(19打数6安打)と出塁率.350、1本塁打と2二塁打。ディラン・カールソンは、打率.385(13打数5安打)と出塁率.385、0本塁打と1二塁打だ。2人とも、わずかなサンプル数とはいえ、いい数値を残している。

【追記:4/11】

 ヌートバーは、最短復帰とはならなかった。もっとも、遅れを生じさせる事態が発生しているわけではないらしい。カーディナルスがホームに戻る4月13日(日本時間14日)あたりが、Xデーとなりそうな気がする。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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