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前年30本塁打以上のうち、今シーズン1本目が出ていないのは…。ジャッジ、大谷、ゲレーロJr.は2本

宇根夏樹ベースボール・ライター
マニー・マチャド(サンディエゴ・パドレス)Apr 4, 2023(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 昨シーズン、30本以上のホームランを打った選手は、62本塁打のアーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)を筆頭に、23人を数える。彼らのうち、リース・ホスキンス(フィラデルフィア・フィリーズ)以外は、今シーズンもプレーしている。

 ホスキンスについては、「昨年30本塁打&ポストシーズン6本塁打の一塁手が開幕直前にシーズン全休となる。代役の候補は…」で書いた。

 22人中10人は、今シーズン、すでに2本以上のホームランを打っている。一方、まだ0本塁打は6人。前年に33本塁打のコリー・シーガー(テキサス・レンジャーズ)とアンソニー・サンタンダー(ボルティモア・オリオールズ)、32本塁打のマニー・マチャド(サンディエゴ・パドレス)、31本塁打のエウヘニオ・スアレス(シアトル・マリナーズ)とウィリー・アダメス(ミルウォーキー・ブルワーズ)、30本塁打のノーラン・アレナード(セントルイス・カーディナルス)がそうだ。

筆者作成
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 もっとも、出場は、多い選手でも7試合。シーズン1本目のホームランが出ていなくても、遅いというほどではない。

 例えば、シーズン30本塁打以上が6度のマチャドは、2016年(37本)と2017年(33本)の初本塁打こそ3試合目だが、2019年(32本)は7試合目、2018年(37本)と2022年(32本)は8試合目、2015年(35本)は9試合目だ。

 シーズン30本塁打以上が7度のアレナードは、そのうち6度のシーズン初本塁打が開幕4試合以内だ。とはいえ、2019年は、開幕から15試合を終えて0本塁打。この年、アレナードは、41本のホームランを打った。

 なお、カイル・タッカー(ヒューストン・アストロズ)の3本塁打は、現時点のア・リーグ最多タイだ。前年に19本塁打のジョーイ・ギャロ(ミネソタ・ツインズ)、12本塁打のアダム・デュボール(ボストン・レッドソックス)、1本塁打のルーク・レイリー(タンパベイ・レイズ)と並んでいる。タッカーのシーズン30本塁打以上は2度、ギャロとデュボールは3度ずつだが、レイリーの通算本塁打は、今シーズンを含めても6本だ。通算出場は60試合なので、不思議ではないものの、メジャーリーグとマイナーリーグを合計しても、1シーズンのホームランは2021年の21本(AAAで19本とメジャーリーグで2本)が最も多い。

 ナ・リーグは、3本塁打のピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)やマット・オルソン(アトランタ・ブレーブス)ら10人がトップではなく、ブライアン・レイノルズ(ピッツバーグ・パイレーツ)が4本塁打を記録している。昨シーズン、レイノルズは27本のホームランを打った。

 ちなみに、昨シーズンの場合、今シーズンの現時点と同じ、開幕から8日経った時点のホームランは、ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)の4本が最も多かった。ナ・リーグは、3本塁打のアレナードと鈴木誠也(シカゴ・カブス)がトップに位置していた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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