Yahoo!ニュース

オリックスが今年もリーグ優勝なら「パ・リーグ3連覇」は今世紀初。東京ヤクルトが今年もリーグ優勝なら…

宇根夏樹ベースボール・ライター
京セラドーム大阪 MARCH 3, 2017(写真:長田洋平/アフロスポーツ)

 東京ヤクルト・スワローズとオリックス・バファローズは、どちらも、リーグ2連覇中だ。過去2年に続き、東京ヤクルトが今年もリーグを制すると、セ・リーグ3連覇は、2016~18年の広島東洋カープ以来となる。一方、パ・リーグで3連覇以上は、1990~94年に5連覇の西武ライオンズを最後に途絶えている。オリックスが今年もリーグ優勝なら、今世紀初のパ・リーグ3連覇だ。

筆者作成
筆者作成

 各リーグではなく、球団記録で見ると、東京ヤクルトのリーグ連覇は、1992~93年と現在継続中の2021~22年が最も長く、今年もリーグを制した場合、球団初の3連覇となる。オリックスは、阪急ブレーブス時代にリーグ3連覇以上が2度。1967~69年の3連覇と1975~78年の4連覇がそうだ。2度の3連覇以上の間には、1971~72年に2連覇も記録している。1967年に初めてリーグを制した阪急は、そこから1978年までの12年間に9度のリーグ優勝を飾った。

 リーグ3連覇にリーチをかけた1994年のヤクルトは、勝ち越すことすらできず、阪神タイガースと同率の4位に終わった。しかも、横浜ベイスターズと対戦した最終戦に敗れていれば、最下位は横浜ではなく、ヤクルトとなっていた。この試合のスコアは2対1。ヤクルトは、8回裏に飯田哲也の犠牲フライで同点に追いつき、9回表を現監督の高津臣吾が抑え、その裏に2死から城友博がサヨナラ安打を打った。

 オリックスのリーグ連覇は、オリックス・ブルーウェーブ時代の1995~96年以来。その翌年の1997年は、西武と5ゲーム差の2位に位置した。

 なお、今世紀に入ってから、パ・リーグ3連覇がかかったシーズンを迎えるのは、今年のオリックスが延べ6球団目だ。その前の5球団は、2001年の福岡ダイエー・ホークスが2位、2008年の北海道日本ハム・ファイターズが3位、2012年の福岡ソフトバンク・ホークスが3位、2016年の福岡ソフトバンクが2位、2020年の埼玉西武ライオンズは3位に終わり、連覇が途切れた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

宇根夏樹の最近の記事