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イグレシアスが再び試合を締めくくる日は近い!? エンジェルスから移籍後は14登板で防御率0.71

宇根夏樹ベースボール・ライター
ライセル・イグレシアス(アトランタ・ブレーブス)Aug 16, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月3日、ライセル・イグレシアス(アトランタ・ブレーブス)は、8回表のマウンドに上がり、先頭打者にヒットを打たれたものの、続く3人をアウトに仕留めた。1点のリードを保ったまま、イニングを終わらせた。

 8月2日にロサンゼルス・エンジェルスから移籍後、イグレシアスは、基本的にセットアッパーとして投げている。ただ、ケンリー・ジャンセンに代わり、クローザーを務める可能性もなくはない。

 ブレーブスへ移ってから、イグレシアスは14登板で12.2イニングを投げ、1点しか取られていない。防御率は0.71だ。今シーズン、エンジェルスでは、39登板の35.2イニングで防御率4.04だった。サンプル数や役割が違うため、単純に比較はできないものの、防御率は格段に下がっている。

 一方、ジャンセンは、8月27日以降の4登板中3登板で失点。イグレシアスに続いて投げた9月3日は、被安打2本と与四球で無死満塁の場面を招き、ライト・ライナー(犠牲フライ)によって、同点に追いつかれた。8月27日と31日の各2失点も、与四球が絡んでいる。

 このままいくと、近々、クローザーの交代があってもおかしくない。ブレーブスのブルペンには、A.J.ミンターコリン・マクヒューらもいるが、クローザーとしての経験値からすると、ジャンセンに代わる筆頭候補はイグレシアスだろう。イグレシアスは、昨シーズンと今シーズンのエンジェルスだけでなく、2020年まで在籍したシンシナティ・レッズでも、2017年以降はクローザーを務めてきた。

 また、引き続き、ジャンセンがクローザーとして投げたとしても、来シーズンはブレーブスにいないかもしれない。ジャンセンは、今オフにFAとなる。イグレシアスは、昨オフにエンジェルスと4年5800万ドルの再契約を交わしたので、ブレーブスは2025年まで保有できる。

 なお、イグレシアスと交換にブレーブスからエンジェルスへ移った2人、ジェシー・チャベスタッカー・デビッドソンのうち、チャベスは先月下旬にブレーブスへ戻った。リリース・ウェーバーの公示中に、ブレーブスが獲得の名乗りを上げた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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