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2チームが同じ日に「10連勝」。マリナーズは20年ぶり、オリオールズは23年ぶり

宇根夏樹ベースボール・ライター
シアトル・マリナーズ Jul 13, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 7月13日、シアトル・マリナーズとボルティモア・オリオールズは、どちらも連勝を10に伸ばした。マリナーズは、7月2日~10日の8試合に続き、13日に行ったダブルヘッダーの両試合に勝利を収めた。オリオールズは、7月3日からの10試合だ。

 1シーズンに二桁の連勝は、マリナーズが2002年4月8日~17日の10連勝以来。オリオールズは1999年9月7日~22日の13連勝以来だ。それぞれ、20年ぶりと23年ぶりとなる。オリオールズが2015年から2016年にかけて記録した12連勝は、シーズン最後の5連勝とシーズン最初の7連勝なので、1シーズンの二桁連勝ではない。

 この連勝が始まる前は、どちらのチームも借金を抱えていた。マリナーズは借金5から貯金5、オリオールズは借金9から貯金1に転じた。その結果、各地区首位の3チームを除く、ワイルドカード・レースにおいて、マリナーズはトロント・ブルージェイズと並んで3位に位置し、オリオールズはそこから2ゲーム差の4位につけている。ポストシーズンに進めるのは、3位までだ。

 6月下旬にカルロス・サンタナを獲得したマリナーズは、さらなる補強を行うのではないか。理想を言えば、不振のアダム・フレイジャーに代わる二塁手が欲しいところだろう。ブランドン・ドゥルーリー(シンシナティ・レッズ)なら、その条件に当てはまる。今オフにFAになるので、そう大きな見返りも必要ない。ただ、その分、欲しがる球団は少なくない。外野手に関しては、新たな選手を加えるのではなく、離脱しているミッチ・ハニガーカイル・ルイスの復帰を待つはずだ。

 一方、オリオールズは、数日前に「地区の全チームが勝率.500以上!? 最下位のチームが8連勝。借金完済まであと1」で書いたとおり、夏のトレード市場で売り手に回る可能性もある。

 マリナーズのポストシーズン進出は、2001年が最後だ。オリオールズは、過去5シーズンとも負け越しながら、その直前の2016年にワイルドカードをゲットしている。マリナーズの20年にわたるブランク中、オリオールズのポストシーズン進出は、2012年と2014年、2016年の3度だ。

 なお、両チームは、今シーズンの対戦をすでに終えているので、同じ試合で一方の連勝が伸び、もう一方の連勝が止まるということは起きない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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