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継投ノーヒッターの最多人数は6人。レイズの6投手は計9イニングで被安打ゼロだったが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
J.P.ファイアライシン(タンパベイ・レイズ)Apr 23, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月23日、タンパベイ・レイズの6投手は、いずれもヒットを打たれることなく、9イニングを終わらせた。J.P.ファイアライシンハビー・ゲラジェフリー・スプリングスジェイソン・アダムライアン・トンプソンアンドルー・キトリッジが、ボストン・レッドソックスを封じた。

 継投ノーヒッターの人数は、6投手が最も多い。2003年6月11日と2012年6月8日に、それぞれ、ヒューストン・アストロズとシアトル・マリナーズの投手たちが記録している。それについては、「6投手の「継投ノーヒット・ノーラン」はNPB史上最多の人数。MLBの最多は何人!?」で書いた。

 けれども、レイズの継投ノーヒッターは、達成されなかった。レッドソックスだけでなく、レイズも無得点のまま、試合は延長戦へ。無死二塁から始まった10回表に、7番手として登板したマット・ウィスラーが、最初に対戦したボビー・ダルベックに三塁打を打たれた。さらに、犠牲フライで2点目も取られた。

 10回裏を迎えた時点のスコアは0対2。しかも、最初の2人が続けて三振を喫し、レイズは、ノーヒッターが潰えたのみならず、勝利も危うくなった。

 ただ、そこから試合は動いた。走者がボークで三塁へ進んだ後、二塁ゴロで試合終了かと思いきや、二塁手の悪送球により、1点が入って2死一塁。二盗を挟んでケビン・キアマイアーがホームランを打ち、試合を終わらせた。

 史上3度目の、6投手による継投ノーヒッターにはならなかったが、ESPNスタッツ&インフォによると、延長戦に入ってノーヒッターが途絶え、サヨナラ勝ちを収めたチームは、この試合のレイズが史上初だという。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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