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3000安打のカブレラを最初に抱きしめたのは、あのイグレシアスだった

宇根夏樹ベースボール・ライター
ホゼ・イグレシアス(コロラド・ロッキーズ)Apr 24, 2022(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 4月23日のダブルヘッダー1試合目、ミゲル・カブレラ(デトロイト・タイガース)は、1回裏にシングル・ヒットを打ち、史上33人目の3000安打に到達した。

 一塁に達したカブレラは、ベース・コーチに祝福の言葉をかけられ、その肩に手を回した。そこから、集まってきたチームメイトとハグを交わす前に、いち早くカブレラに駆け寄っていって、抱きしめた選手がいた。この日、対戦したコロラド・ロッキーズの遊撃手、ホゼ・イグレシアスだ。

 日本では、昨シーズン、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)のチームメイトとして知られるようになった、あのイグレシアスだ(もう一人のイグレシアス、クローザーのライセル・イグレシアスは、今シーズンもエンジェルスで投げている)。カブレラも、一塁を守っていた時に、出塁した大谷の股間をさわるなどして、日本で話題になった。

 かつて、カブレラとイグレシアスは、チームメイトだった。カブレラは、2007年のオフにフロリダ・マーリンズからタイガースへ移り、そこから移籍はしていない。イグレシアスは、2013年の夏から2018年のシーズンが終わるまで、タイガースでプレーした(2014年は故障で全休)。2013年はカブレラと三遊間コンビを形成し、2015~18年は一塁のカブレラへ送球し、6-3や4-6-3などを記録した。

 なお、3000安打に到達した選手と、その直後に抱き合った元チームメイトは、イグレシアスが最初ではない。トニー・グウィンが1999年8月6日に3000本目のヒットを打ち、一塁に達した後にハグを交わした、塁審のカーウィン・ダンリーがそうだ(この他にも、いるかもしれない)。グウィンとダンリーは、サンディエゴ州立大でチームメイトだった。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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