4月1日、ロサンゼルス・ドジャースは、AJ・ポロックをシカゴ・ホワイトソックスへ放出し、交換にクレイグ・キンブレルを獲得した。

 ほぼ10年にわたり、ドジャースのクローザーは、ケンリー・ジャンセンが務めてきた。今オフ、FAになったジャンセンは、3月半ばにアトランタ・ブレーブスと1年1600万ドルの契約を交わした。

 ジャンセンは、歴代13位の通算350セーブを挙げている。キンブレルはそれより多く、歴代9位の372セーブだ。昨シーズンは、2人とも60試合以上に登板し、それぞれ、38セーブ(0ホールド)と24セーブ(6ホールド)を記録した。奪三振率は11.22と15.08、与四球率は4.70と3.47、防御率は2.22と2.26だった。キンブレルは、夏にシカゴ・カブスからホワイトソックスへ移ってからはセットアッパーとして投げ、成績も芳しくなかったが、シーズン全体としては、ジャンセンと遜色ない。どちらも、今シーズンの年齢(6月30日時点)は34歳。キンブレルの年俸も、ジャンセンと同額の1600万ドルだ。

 ドジャースのブルペンには、ブレイク・トライネンブルースター・グラデロールがいる。今オフは、1年700万ドルの契約でダニエル・ハドソンも加えた。トライネンをクローザーに据え、今回のトレードなしに、開幕を迎えることもできた。

 こちらも34歳のポロックは、レギュラークラスの外野手だ。昨シーズンは、主にレフトを守り、117試合で21本のホームランと27本の二塁打を打ち、打率.297と出塁率.355、OPS.892を記録した。通常であれば、トレードで手放すような選手ではない。

 ただ、ドジャースの場合、ポロックがいなくなっても、外野にも打線にも、大きな穴が空くことはない。

 今オフ、ドジャースは、ジャンセンとともにFAになったクリス・テイラーを、4年6000万ドルで呼び戻した。テイラーは、内外野を守るスーパー・ユーティリティだ。昨シーズンも、外野3ポジションと一塁以外の内野3ポジションを守り、148試合に出場し、20本塁打と25二塁打、打率.254と出塁率.344、OPS.782を記録した。三塁打も4本あり、長打49本はポロックと同じ本数だ。

 ドジャースが擁する、複数のポジションをこなすレギュラークラスの選手は、テイラーだけではない。コディ・ベリンジャーは外野と一塁、マックス・マンシーは遊撃以外の内野3ポジション。マンシーは、ライトとレフトの経験もある。若手のギャビン・ラックスも、昨シーズンは5ポジションで先発出場した。遊撃が50試合、二塁が26試合、レフトが10試合、センターが6試合に、三塁が1試合だ。

 一方、ホワイトソックスは、イーロイ・ヒメネスルイス・ロバートとともに外野トリオを形成する3人目が、確定していなかった。それに対し、クローザーにはリーアム・ヘンドリクスがいて、今オフは、ブルペンにケンドール・グレイブマンジョー・ケリーを加えている。彼らと交わした契約は、3年2400万ドルと2年1700万ドルだ。昨秋のポストシーズンで上腕二頭筋を痛めたケリーは少し出遅れそうだが、キンブレルを放出しても、ブルペンの陣容は整っている。

 ちなみに、昨シーズンまで、ケリーはドジャースにいた。ドジャースから球団オプションの1200万ドルを破棄され(解約金の400万ドルを手にして)、FAになった。

 なお、ブレーブスがジャンセンを迎え入れた経緯については、こちらで書いた。

「372セーブのクローザーではなく、350セーブのクローザーを手に入れた理由。年齢と年俸は2人とも同じ」