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12球団それぞれの「最年長」と「最年少」選手。最年長のデビュー時には生まれていなかった選手も

宇根夏樹ベースボール・ライター
中島宏之(読売ジャイアンツ)Mar 17, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 12球団のうち、半数の6球団は、昨年とは違う選手が球団最年長だ。埼玉西武ライオンズは、松坂大輔(41歳/年齢はいずれも2022年4月1日時点)の引退により、昨年は松坂に次ぐ2番目だった内海哲也(39歳)が最年長になった。読売ジャイアンツと北海道日本ハム・ファイターズも、埼玉西武と同じ。それぞれ、亀井善行(39歳)と鶴岡慎也(40歳)が引退し、中島宏之(39歳)と金子千尋(38歳)が2番目から最年長に繰り上がった。

 千葉ロッテ・マーリンズも同様だが、最年長となった荻野貴司(36歳)は、昨年の2番目ではなく、その上に2人がいた。鳥谷敬(40歳)とフランク・ハーマン(37歳)だ。2人とも、選手生活にピリオドを打ち、ハーマンはトロント・ブルージェイズのフロント・スタッフに加わった。これまで、ブルージェイズに在籍したことはなかったものの、CEOのマーク・シャパイロとGMのロス・アトキンスとは、クリーブランド・インディアンズ時代が重なっている。

 東北楽天ゴールデンイーグルスは、昨年の最年長だった藤田一也(39歳)と契約せず、新たに契約した川島慶三(38歳)が最年長となった。ちなみに、川島は、昨年の福岡ソフトバンク・ホークスでは、年齢が上の3人に入っていなかった。一方、藤田は、横浜DeNAベイスターズに入団し、こちらで最年長に。藤田を除くと、横浜DeNAに35歳以上は不在。昨年の最年長は、11月に34歳を迎えた大和だった。

 各球団の平均年齢、35歳以上と20歳未満の人数、最年長と最年少は以下のとおりだ。昨年版はこちら。「各球団の「最年長選手」。12球団中9球団は前年と違う選手に。中日と横浜DeNAの最年長は10歳差」

筆者作成
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 身長と体重について書いた「各球団の身長が最も高い選手と低い選手、最重量と最軽量。2022NPB」と違い、今回は支配下選手だけを対象とした。育成選手の人数は、球団によってかなりの差があるので、彼らを含めると、球団ごとの平均年齢が比較しにくくなる。例えば、読売の場合、支配下選手61人の平均年齢は26.67歳だが、育成選手41人を含む計102人の平均年齢は24.61歳に下がる。ちなみに、読売と福岡ソフトバンク、千葉ロッテには、支配下選手の球団最年少よりも後に生まれた育成選手がいる。

 各球団の最年長と最年少の年齢差は、どの球団の最年少も18歳なので当然ながら、全選手のなかで最年長の福留孝介(44歳)を擁する中日ドラゴンズが最も大きい。福留と星野真生は、26歳違う。福留が一軍に試合に初出場したのは1999年。星野が生まれる4年前だ。福留のデビュー時に生まれていなかったチームメイトは、星野を筆頭に17人を数え、全体の4分の1以上を占める。東京ヤクルト・スワローズの石川雅規(42歳)、福岡ソフトバンクの和田毅(41歳)、読売の中島も、彼らのデビュー後に生まれたチームメイトは、球団最年少の選手だけではない。

 なお、東京ヤクルトは、石川の他にも40代がいる。年明け早々に不惑を迎えた、青木宣親がそうだ。4月1日時点では39歳の、内海、藤田、中島に、こちらも東京ヤクルトの内川聖一も、シーズン中に40歳となる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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