昨年、山本由伸(オリックス・バファローズ)は、防御率1.39を記録した。これは、シーズン防御率の歴代38位に位置する。1リーグ時代や、そのシーズンのリーグ1位ではなかった投手も含めた順位だ。例えば、1956年のパ・リーグでは、ともに西鉄ライオンズの稲尾和久島原幸雄が、防御率1.06(歴代16位)と防御率1.35(歴代33位)を記録している。

 今世紀に限ると、昨年の山本は3位となる。2011年と2013年の田中将大(東北楽天ゴールデンイーグルス)に次ぐ。厳密には同じではないが、どちらのシーズンも、田中の防御率は1.27(歴代26位と27位)だった。今世紀だけでなく、1971年以降でも、シーズン防御率1.50未満は、田中と山本の他に、2011年のダルビッシュ有(当時・北海道日本ハム・ファイターズ/現サンディエゴ・パドレス)しか記録していない。こちらは、歴代45位の防御率1.44だ。

 また、昨年の山本は、リーグ2位のチームメイト、宮城大弥に大差をつけた。宮城の防御率は2.51だ。山本の防御率は、宮城より1.12低い。福岡ソフトバンク・ホークスのニック・マルティネス(現パドレス)は防御率1.60だが、規定投球回に2.1イニング届かなかった。

 リーグ2位に1点以上の差をつけ、最優秀防御率のタイトルを獲得した投手は、これまで一人もいなかった。山本が塗り替えるまで、2位との差が最も大きかったのは、1970年に阪神タイガースで防御率0.98(歴代10位)の村山実だ。この年のセ・リーグ2位は、大洋ホエールズで防御率1.95の平松政次。その差は0.97だった。

 なお、2013年の田中は、2位の金子千尋(当時オリックス/現・北海道日本ハム)と0.74差。2019年に山本が記録した防御率1.95は、2位の有原航平(当時・北海道日本ハム/現テキサス・レンジャーズ)と0.51差だ。

 2位に0.50以上の差をつけた投手については、こちらで書いた。

「ダントツのシーズン防御率。「2位とほぼ1点差」の投手や「リーグで1人だけ防御率X点台」」