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ハンク・アーロン賞に選ばれたゲレーロJr.の48本塁打とアーロンのシーズン最多はどっちが多い!?

宇根夏樹ベースボール・ライター
王貞治(左)とハンク・アーロン March 20, 2006(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 11月9日、リーグ最高のオフェンシブ・プレーヤーに贈られる、ハンク・アーロン賞の受賞者が発表された。ア・リーグはブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)、ナ・リーグはブライス・ハーパー(フィラデルフィア・フィリーズ)が受賞した。

 ハンク・アーロンは、1954年から1976年まで、23シーズンにわたってメジャーリーグでプレーし、通算755本のホームランを打った。この本数は歴代2位。アーロンを追い抜いた打者とアーロンが追い抜いた打者、バリー・ボンズ(762本)とベーブ・ルース(714本)の間に位置する。

 もっとも、アーロンは、本塁打王を4度獲得しているものの、ルースやボンズと違い、50本塁打以上のシーズンは一度もない。

 今回、ハンク・アーロン賞を受賞したゲレーロJr.は、ア・リーグ1位タイの48本塁打を記録した。アーロンのシーズン45本以上は、1962年の45本と1971年の47本なので、今シーズンのゲレーロJr.よりも少ない。

 一方、ハーパーは、ナ・リーグ6位の35本塁打を記録した。アーロンのシーズン35本以上は、11度を数える。これは、ルースとアレックス・ロドリゲス(696本/4位)の12度に次いで多く、マイク・シュミット(548本/16位)と並ぶ。ボンズは10度だ。ハーパーは3度目、ゲレーロJr.は初。ちなみに、ゲレーロJr.の父、ブラディミール・ゲレーロ(449本/40位タイ)は、35本以上が5度、45本以上は皆無だった。

 なお、シーズン40本塁打以上は、11度のルースが最も多く、2位は8度の4人。ハーモン・キルブルー(573本/12位)、アーロン、ボンズ、ロドリゲスがそうだ。45本以上のトップ2は、9度のルースと6度のボンズ。50本以上は、ルース、マーク・マグワイア(583本/11位)、サミー・ソーサ(609本/9位)の4度が最も多い。30本以上は、アーロンとロドリゲスの15度が最多だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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