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ポストシーズンの満塁本塁打。通算最多は誰が何本!? レッドソックスの3人はいずれも今年が1本目

宇根夏樹ベースボール・ライター
シェーン・ビクトリーノ Oct 19, 2013(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今年のポストシーズンで、ボストン・レッドソックスの選手が打ったグランドスラム(満塁本塁打)は、3本を数える。リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第2戦にJ.D.マルティネスラファエル・デバース、第3戦にカイル・シュワーバーが記録した。

 1度のポストシーズンにチーム3本のグランドスラムは、1998年のアトランタ・ブレーブスと並んで最も多い。23年前のブレーブスは、ディビジョン・シリーズの第1戦にライアン・クレスコ、第3戦にエディ・ペレス、リーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第4戦にアンドレス・ガララーガが記録した。1シリーズに3本は、今年のレッドソックスが史上初だ。ちなみに、今年のポストシーズンは、ここまでに4本のグランドスラムが出ている。その1本目は、ディビジョン・シリーズの第2戦に、レッドソックスのクリス・セールが打たれた。打ったのは、タンパベイ・レイズのジョーダン・ループローだ。

 レッドソックスは、ここからも試合を行う。さらなるグランドスラムの記録を樹立するかもしれない。チーム記録だけでなく、個人記録もその可能性はある。ポストシーズンで最も多くのグランドスラムを打った選手は、ジム・トーメイシェーン・ビクトリーノだ。その本数は通算2本。J.D.とデバース、シュワーバーは、あと1本打つと、史上最多に並ぶ。トーメイの2本は1998年と1999年、ビクトリーノは2008年と2013年なので、1度のポストシーズンにグランドスラム2本は、まだ誰も記録していない。

 通算最多にリーチをかけ、現時点でポストシーズンに残っている選手は、この3人以外にもいる。彼らのチームメイトであるキーケー・ヘルナンデスハンター・レンフローに、彼らと対戦しているヒューストン・アストロズのアレックス・ブレグマンがそうだ。キーケーは2017年、レンフローは昨年、ブレグマンは2019年にグランドスラムを打った。

 リーグ・チャンピオンシップ・シリーズで対戦しているナ・リーグの2チームでは、ロサンゼルス・ドジャースのマックス・マンシーが前年にグランドスラムを記録しているが、左肘を痛め、今年のポストシーズンは欠場している。ドジャースがワールドシリーズへ進んでも、ロースターに入ることはなさそうだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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