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ワイルドカードの行方。ヤンキースは3勝2敗でポストシーズン進出。マリナーズは4勝0敗でも他チーム次第

宇根夏樹ベースボール・ライター
J.P.クロフォード(シアトル・マリナーズ)Sep 28, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ア・リーグのワイルドカードは、2チームともまだ決まっていない。9月28日の時点で、ニューヨーク・ヤンキースボストン・レッドソックスシアトル・マリナーズトロント・ブルージェイズオークランド・アスレティックスの5チームに可能性がある。

 東地区ではタンパベイ・レイズが97勝を挙げているので、同地区の3チーム、ヤンキース、レッドソックス、ブルージェイズがポストシーズンへ進むには、ワイルドカードをゲットするしかない。西地区の2位にいるマリナーズの地区優勝も、限りなくゼロに近い。162試合を終えて、マリナーズがヒューストン・アストロズに並ぶことができるのは、アストロズがここから5試合とも負け、マリナーズが4試合とも勝った場合だけだ。

筆者作成
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 ワイルドカードを争う5チームのうち、アスレティックスは脱落したと見ていいだろう。残る4試合のすべてに勝っても、シーズン90勝に届かない。

 一方、すでに90勝を挙げているヤンキースは、ここからの5試合で3勝を挙げると、ポストシーズン進出が確定する。93勝に到達できるのは、他にレッドソックスのみ。マリナーズとブルージェイズは、多くても92勝だ。

 20年ぶりのポストシーズン進出をめざすマリナーズは、4勝0敗でも、他チーム次第となる。ヤンキースが3勝以上を挙げ、レッドソックスが5勝0敗だと、マリナーズは今年もポストシーズンにたどり着けない。

 なお、162試合が終わった時点で、ワイルドカードの2チームが決まらない場合は、タイブレイクの試合を行う。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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