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増井浩俊の「12球団から白星」は来シーズン以降に持ち越し。降板時点では勝利投手の権利を持っていたが…

宇根夏樹ベースボール・ライター
増井浩俊 MARCH 14, 2017(写真:アフロスポーツ)

 増井浩俊(オリックス・バファローズ)は、セーブとホールドを12球団からそれぞれ記録し、東京ヤクルト・スワローズを除く11球団から白星を挙げている。3種類目のコンプリート、全球団制覇にリーチをかけ、5月30日の先発マウンドに上がった。

 最初の3イニングは、3人ずつで終わらせた。3回表は先頭打者のドミンゴ・サンタナにヒットを打たれたものの、次の西浦直亨を併殺打に仕留めた。一方、オリックスは1回裏に杉本裕太郎のホームランで2点を挙げ、2回裏に1点を追加した。

 4回表に増井は2点を返されたものの、直後に杉本の二塁打と暴投で2点を挙げ、オリックスはリードを3点差に戻した。増井は、5回表を3人で終わらせた。

 この時点で、スコアは5対2。増井は、勝利投手の権利を手にした。ただ、投球数は74ながら、6回表のマウンドには上がらなかった。5月9日以来、3週間ぶりの一軍登板だったことが考慮されたのだろうか。4月の3登板は、いずれも90球以上(100球未満)を投げていた。

 その後、オリックスは6回表に1点差に詰め寄られ、7回表に逆転された。同点に追いつかれたところで、増井の白星は消えた。

 ここから移籍しない限り、増井が12球団からの白星を達成するチャンスは、来シーズンの交流戦まで巡ってこない。

 なお、増井がリーチをかけたタイミングに合わせ、こちらでは、メジャーリーグで30球団から白星を挙げた投手と30球団からセーブを記録した投手について書いた。

増井は「12球団勝利&12球団セーブ」に挑む。MLBで「30球団勝利&30球団セーブ」は何人達成!?

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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