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大谷翔平がホームランを打つと、佐藤輝明も打つ。一方、佐藤がホームランを打つと、それに続くのは…

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)MAY 6, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、5月3日にシーズン9本目のホームランを打ち、その3日後、二桁に到達した。日本時間の5月4日と5月7日だ。

 一方、佐藤輝明(阪神タイガース)のホームランも、9本目と10本目は、同じく5月4日と5月7日だった。その前には、日本時間の4月14日と4月25日に、大谷がホームランを打ち、佐藤がそれに続いている。こちらは、2人ともシーズン4本目と6本目だ。

筆者作成
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 4度目の「同日」となった5月7日の夜、日刊スポーツは「大谷打てばテルも打つ! 阪神佐藤輝明連動「アベック弾」にネット沸く」、スポニチアネックスは「「大谷打つと、サトテル打つ」 SNS上で広がる夢の“都市伝説” 阪神・佐藤輝とのアベック弾にわく」と題した記事を配信した。

 確かに、それぞれ10本塁打で4度の「同日」は多い気がする。しかも、大谷がホームランを打った10試合中3試合は、その日の阪神の試合がない(オフあるいはノーゲーム)。また、佐藤の1本目と2本目は、メジャーリーグが開幕する前だ。

 日本プロ野球では、佐藤の他に3人が二桁本塁打に達している。東京ヤクルト・スワローズの村上宗隆山田哲人、千葉ロッテ・マリーンズのレオネス・マーティン。いずれも、佐藤と同じ10本塁打だ。

 この3人についても、大谷がホームランを打ったのと同じ日(日本時間)にホームランを打っているのかを調べたところ、いずれも「大谷→佐藤」の4度には及ばなかった。「大谷→山田」と「大谷→マーティン」は1度ずつ。それぞれ、4月14日と4月10日だ。「大谷→村上」は3度。4月3日と4月10日に、「大谷→佐藤」と同じ4月25日がそうだ。

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 メジャーリーグでは、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)とJ.D.マルティネス(ボストン・レッドソックス)の2人が、大谷とともに両リーグ最多の10本塁打を記録している。こちらは、「大谷→佐藤」の4度に対し、「アクーニャJr.→佐藤」は2度にとどまり、「J.D.→佐藤」は一度もない。J.D.がホームランを打つと佐藤は打たない、という見方もできる。

 なお、佐藤がホームランを打った翌日――それぞれの現地時間で表記すると「同じ日付」――にアクーニャJr.がホームランを打った試合は、4度を数える。「大谷→佐藤」とは逆の順序で、佐藤がホームランを打つとアクーニャJr.も打つ、といったところだ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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