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大谷翔平がホームランを打った10試合でエンジェルスは3勝7敗。他の打者と比べると…

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)May 6, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 5月6日、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、シーズン10本目のホームランを打ち(写真)、両リーグ・トップのロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)とJ.D.マルティネス(ボストン・レッドソックス)に並んだ。けれども、エンジェルスは、3対8で敗れた。大谷がホームランを打った10試合で、エンジェルスは3勝しか挙げていない。

 大谷のチームメイト、マイク・トラウトがホームランを打った8試合は、5勝3敗だ。サンプル数は多くない上、ホームランで挙げた打点や1試合の本数、打った時のスコアとイニングなどは考慮していないので、お遊びの域を出ないが、その勝率には開きがある。

 大谷とトラウトを含め、現時点で8本塁打以上の選手が、ホームランを打った試合の勝率は以下のとおり。大谷の勝率.300は、ネルソン・クルーズ(ミネソタ・ツインズ)とライアン・ミックマン(コロラド・ロッキーズ)の勝率.167に次いで低い。

筆者作成
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 この3人とは対照的に、ホームランを打った試合で、すべて勝っている選手もいる。クリーブランド・インディアンズの2人、ホゼ・ラミレスフランミル・レイエスがそうだ。彼らのアベック・アーチは、前田健太(ツインズ)から計3本――ラミレスが1本、レイエスが2本――の4月27日だけ。ラミレスかレイエスのどちらか一方でもホームランを打った試合のインディアンズは、13勝0敗となる。2人ともホームランを打たなかった試合は、4勝13敗だ。

 トラウトと大谷のアベック・アーチは、こちらも、4月21日の1試合しかない。2人のうち、どちらか一方でもホームランを打った試合のエンジェルスは、8勝9敗、勝率.471だ。シーズン勝率.433を上回るものの、それほど大きな差はない。2人とも打たなかった試合の5勝8敗、勝率.385と比べても、差は.100未満だ。ちなみに、4月21日の試合は、トラウトと大谷に加え、ジャスティン・アップトンホゼ・イグレシアスもホームランを打ったが、エンジェルスは4対7で敗れた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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