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大谷翔平は30本塁打を記録できるのか。開幕前にハイペースでホームランを打った選手のシーズン本数は…

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)Mar 23, 2021(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今春のエキシビション・ゲームで、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は5本のホームランを打った。

 8本塁打のジョク・ピーダーソン(シカゴ・カブス)とコリー・シーガー(ロサンゼルス・ドジャース)――昨シーズンまで2人はチームメイトだった――を筆頭に、5本以上の選手は21人を数える。そのなかで、大谷の6.2打数に1本塁打という「ペース」は、わずかながらシーガーの6.5打数/本を上回り、ライアン・ジマーマン(6本/ワシントン・ナショナルズ)の4.5打数/本と、ピーダーソンの5.6打数/本に次ぐ。

 さすがに、シーズンに入ってからも、このハイペースを維持することはできないだろうが、例えば、半分のペース、12.4打数/本だったとすると、372打数でちょうど30本塁打となる。

 ただ、開幕前にハイペースでホームランを量産しても、そのシーズンに多くのホームランを打てるとは限らない。

 2017~19年のエキシビション・ゲームで、いずれかの年に、10打数以下に1本のペースで5本以上のホームランを打ち、迎えたシーズンにメジャーリーグで300打数以上を記録した選手は、延べ19人を数える。そのうちの14人は、シーズン20本以上のホームランを打った。けれども、30本以上となると、2人しかいない。35本以上は皆無だ。ちなみに、2017~19年のシーズン30本塁打以上は、延べ126人だった。

 なお、過去3シーズンの大谷は、2018年が326打数で22本塁打、2019年が384打数で18本塁打、2020年は153打数で7本塁打。それぞれのペースは、14.8打数/本、21.3打数/本、21.9/本だ。2018年と同じペースで打った場合は、444打数で30本塁打となる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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