NPBを去り、MLB復帰orデビューをめざす選手たち。有原とパットンはレンジャーズへ。パーラは古巣へ
今オフ、日本プロ野球の球団を去り、メジャーリーグの球団と契約した選手は、有原航平(テキサス・レンジャーズ)と澤村拓一(ボストン・レッドソックス)だけではない。調べがついた限りでは、有原と澤村を含め、現時点で二桁を数える。
有原とスペンサー・パットンが入団したレンジャーズには、2018~19年に中日ドラゴンズで計90登板のジョエリー・ロドリゲス(と2016年に読売ジャイアンツで7打数0安打のホセ・アドリス・ガルシア)もいる。昨オフ、ロドリゲスはレンジャーズと2年550万ドルの契約を交わした。今シーズンのレンジャーズでは、日本プロ野球を経験している3投手の継投が実現するかもしれない。
ただ、パットンをはじめ、メジャーリーグ復帰あるいはメジャーデビューをめざす彼らのほとんどは、マイナーリーグ契約だ。メジャーデビューしていないアデルリン・ロドリゲス(デトロイト・タイガース)とルイス・ゴンサレス(サンフランシスコ・ジャイアンツ)は、ノン・ロースター・インバイティ(キャンプ招待選手)ですらない。有原と澤村の他にメジャーリーグ契約を得たのは、1年300万ドルでフィラデルフィア・フィリーズに入団したマット・ムーアしかいない。
昨オフにワシントン・ナショナルズから読売ジャイアンツへ移り、今オフに読売からナショナルズへ戻ったヘラルド・パーラにしても、メジャーリーグ復帰を果たせるとは限らない。「ベイビー・シャーク」の登場曲とともに、パーラはナショナルズ・ファンの間で人気を博したが、それとこれとは別の話だ。
また、アンドリュー・アルバースがミネソタ・ツインズに在籍するのは、2011~13年と2016年に続き、今回が3度目となる。過去の2度は、どちらも独立リーグの球団から、マイナーリーグ契約でツインズに入団した。
これまで、アルバースはメジャーリーグ契約を得たことが一度もなく、トロント・ブルージェイズとアトランタ・ブレーブスに入団した時も、マイナーリーグ契約だった。
もっとも、最初のツインズ在籍時は、入団3年目の2013年にメジャーデビューして10試合に先発。2014年の韓国を挟み、ブルージェイズでは2015年に1試合ながらリリーフとして投げ、2016年は再びツインズで6試合(2先発)に登板した。2017年に在籍したブレーブスではメジャーリーグで投げていないが、その夏にトレードでシアトル・マリナーズへ移り、9試合(6先発)に登板している。マイナーリーグ契約からメジャーリーグへ昇格する確率は、ここまでのところ4分の4、100%ということだ。5度目の今回も、そうなることを期待したい。