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今年の福岡ソフトバンクのような、「CS全勝の球団」は日本シリーズでも強かったのか

宇根夏樹ベースボール・ライター
福岡ソフトバンクは4年続けて日本シリーズへ進出(写真:GYRO PHOTOGRAPHY/アフロイメージマート)

 11月21日から始まる日本シリーズは、前年と同じく、読売ジャイアンツ福岡ソフトバンクホークスが対戦する。福岡ソフトバンクは、クライマックス・シリーズで最初の2試合とも千葉ロッテマリーンズを破り、リーグ優勝によるアドバンテージの1勝と合わせて、日本シリーズ進出を決めた。

 2004~06年にパ・リーグが開催したプレーオフと2007年に始まった両リーグのクライマックス・シリーズにおいて、すべての試合に敗れることなく日本シリーズへ進んだのは、今年の福岡ソフトバンクが延べ9球団目だ。2014年の阪神タイガースはファースト・ステージの2試合目に引き分けがあり、クライマックス・シリーズ全勝ではないものの、2ステージの計6試合とも負けてはいない。一方、昨年の福岡ソフトバンクはファイナル・ステージの4試合とも勝利を収めたが、ファースト・ステージの1試合目に敗れているので、ここには含まない。

筆者作成
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 プレーオフあるいはクライマックス・シリーズの試合で負けることなく日本シリーズに臨んでも、その勢いを継続できるとは限らない。過去8球団の日本シリーズの結果は、優勝と敗退が4球団ずつだ。

 なお、パ・リーグは、レギュラーシーズンを前期と後期に分けていた1973~82年にも、プレーオフを行っている。この8シリーズ中――前期も後期も阪急ブレーブスが1位の1976年と1978年はプレーオフなし――スプィープスウィープは3度。1974年のロッテ・オリオンズ、1979年と1980年の近鉄バファローズが、3勝0敗で日本シリーズへ進出した。そのうち、ロッテは日本シリーズで優勝したが、近鉄は2年続けて3勝4敗で広島東洋カープに敗れた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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