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アストロズの連敗は「元・横浜DeNAのグリエル」が要因!? 筒香は2試合とも出番なし

宇根夏樹ベースボール・ライター
ユリ・グリエル(ヒューストン・アストロズ)Oct 12, 2020(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ア・リーグのリーグ・チャンピオンシップ・シリーズは、最初の2試合とも、タンパベイ・レイズがヒューストン・アストロズを下した。スコアは、2対1と4対2だ。

 この両チームには、かつて横浜DeNAベイスターズでチームメイトだった選手がいる。筒香嘉智(レイズ)とユリ・グリエル(アストロズ)だ。

 筒香は、先の2シリーズで8打数0安打。このシリーズは、まだ出場していない。グリエルは、ここまで8試合とも一塁手としてフル出場しているが、28打数4安打(打率.143)、長打は0本だ。

 しかも、グリエルはリーグ・チャンピオンシップ・シリーズの第1戦と2戦に、どちらも敗戦の要因と言われてもおかしくないプレーをしている。第1戦は、1対2で迎えた8回表。1死満塁の場面で打席に入ったグリエルは、初球に手を出し、4・4-3の併殺打に仕留められた。第2戦は、1回裏の守備だ。2死一塁の場面で、ジマン・チョイの打球は、深く守っていた二塁手、ホゼ・アルトゥーベの前に転がった。チョイもアウトだと思ったのか、全力疾走をしていなかった。だが、アルトゥーベからの送球をグリエルが捕り損なう。グラブの手前でバウンドしたからだろう、エラーはアルトゥーベについたが、明らかにグリエルのミスだった。イニングは終わらずに2死一、二塁となり、直後にマニュエル・マーゴの先制3ラン本塁打が飛び出した。グリエルは3回裏にも、アルトゥーベからのバウンドした送球を弾いた。こちらは失点につながらず、再び、アルトゥーベにエラーが記録された。

 もっとも、第1戦の併殺打は結果こそ最悪ながら、初球打ちは必ずしも悪いことではない。今シーズン、グリエルの初球打率は.194だったが、その前の2シーズンはどちらも.335を超えていた。それぞれの打数は、2018年が106、2019年が86、2020年は36だ。今シーズンは直近だが、サンプル数としては圧倒的に少ない。また、第2戦の4回裏に、グリエルはラインドライブの打球を好捕した。これが抜け、ファウルにならなければ、二塁打か三塁打だったと思われる。

 この2試合の計8打席で、グリエル5度出塁している。第1戦は2四球を選び、第2戦はヒット2本と死球を記録した。

 なお、筒香がロースターに残った理由については、こちらで考察した。

筒香嘉智はロースターに残る。左投手2人が加わり、代わりに外れたのは…

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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