増田大輝が盗塁王を獲得すると…。「登板したことのある盗塁王」は8人いるが「登板した年に盗塁王」は!?
増田大輝(読売ジャイアンツ)は、8月6日の試合に登板し、打者3人に対して投げた。結果は、二塁ゴロ、四球、ライト・フライ。得点は許さなかった。
また、増田は、盗塁王を獲得してもおかしくない位置につけている。9月17日時点の15盗塁は、セ・リーグ2位。近本光司(阪神タイガース)の18盗塁に次ぐ。3位タイの堂林翔太(広島東洋カープ)と梶谷隆幸(横浜DeNAベイスターズ)は、10盗塁だ。
歴代の盗塁王のうち、一軍の試合に登板したことのある選手は、8人を数える。メジャーリーグの試合で投げたイチローと青木宣親(現・東京ヤクルトスワローズ)も含めると、10人だ。イチローは日本プロ野球でも、公式戦ではないものの、1996年のオールスター・ゲームで登板した。
本多逸郎、柴田勲、石井忠徳/石井琢朗の3人は、投手として一軍の試合に初出場し、その後、投手から野手へ転向した。石井は、投手時代が忠徳、野手時代が琢朗だ。
この10人とも、登板したシーズンと盗塁王を獲得したシーズンは、一度も重なっていない。今シーズン、増田が盗塁王を獲得すると、史上初の「同じシーズンに登板&盗塁王」となる。
現在、読売は首位を独走していて、2位の阪神に10.5ゲーム差をつけている。早々とリーグ優勝を決めてしまえば、そこからは勝敗に関係なく、増田に盗塁王を狙わせることも――その是非はさておき――できる。ただ、今シーズンのセ・リーグはクライマックスシリーズを開催しないので、この状況は、増田だけでなく近本にも、同時に当てはまる。
ちなみに、マウンドに上がった増田が最初に対戦したのは、近本だった。増田は近本を出塁させなかったので、盗塁の機会を与えなかったということになる。