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両チームの一塁手が一つのミットを交互に使った理由◆兄弟が同じイニングに本塁打…【7月12日のMLB】

宇根夏樹ベースボール・ライター
マーク・グレース(左)とサミー・ソーサ Sep 13,1998(写真:ロイター/アフロ)

◆1996年7月12日

ミネソタ・ツインズのカービー・パケットが、メトロドームで会見を開き、引退を表明する。36歳。理由は、右眼の緑内障。この年は開幕から故障者リストに入っていたが、前年は打率.314と出塁率.379、23本塁打と39二塁打を記録した。1982年のドラフトでツインズから全体3位指名を受け、2年後にメジャーデビュー。12シーズンの通算成績は、打率.318,出塁率.360、207本塁打、414二塁打、134盗塁。1989年に首位打者、1994年に打点王を獲得し、センターの守備ではゴールドグラブに6度選ばれた。2001年に殿堂入り。

◆1995年7月12日

同じ試合に一塁手として出場した2人、モントリオール・エクスポズのデビッド・セギーとシカゴ・カブスのマーク・グレースが、一つのファースト・ミットを交互に使う。輸送の手違いにより、グレースのミットがモントリオールのオリンピック・スタジアムに届かなかった。グレースは左投げ。この年、カブスで一塁を守ったグレース以外の選手(計33.0イニング)は、4人とも右投げだった。セギーはグレースと同じ左投げ。

◆1979年7月12日

シカゴ・ホワイトソックスが、コミスキー・パークで「ディスコ・ディモリション・ナイト」を催す。当時流行していたディスコ・ミュージックのレコードを壊そうというもので、レコードを持参した人は98セントで入場できた。ダブルヘッダーの1試合目が終わった後、集めたレコードをセンターで爆破すると、そこから大勢の観客がフィールドに雪崩れ込み、2試合目は順延。後日、没収試合とされ、ホワイトソックスに黒星がついた。

◆1962年7月12日

ミルウォーキー・ブレーブスでプレーする兄弟、ハンク・アーロントミー・アーロンが、同じイニングに揃ってホームランを打つ。3点ビハインドで迎えた9回裏に、弟のトミーがソロ本塁打、兄のハンクがサヨナラ満塁本塁打。彼らのアベック本塁打は通算3試合。同年の6月12日と8月14日は、イニングが違った。兄は通算755本塁打、弟は通算13本塁打。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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