スタントンとジャッジが史上2組目の「50本塁打デュオ」となる日は来るのか
同じシーズンにそれぞれ50本塁打以上のチームメイトは、1組しかいない。今から59年前に、ニューヨーク・ヤンキースのロジャー・マリスとミッキー・マントルが、61本と54本を記録した。
3年前、ジャンカルロ・スタントンとアーロン・ジャッジは、どちらも50本以上のホームランを打った。59本と52本だ。けれども、当時の2人はチームメイトではなかった。スタントンはマイアミ・マーリンズ、ジャッジはニューヨーク・ヤンキースでプレーしていて、ともに本塁打王のタイトルを手にした。スタントンがヤンキースへ移ったのは、その年の12月だ。ちなみに、スタントンはこの年にMVPを受賞したが、ジャッジはホゼ・アルトゥーベ(ヒューストン・アストロズ)の後塵を拝した。アストロズは、相手バッテリーのサインを盗んでいた。
そこから、スタントンとジャッジは、チームメイトとして2シーズンを過ごしたが、マリスとマントルに続く「50本塁打デュオ」どころか、「40本塁打デュオ」も「30本塁打デュオ」にもなっていない。スタントンのホームランは、2018年が38本、2019年は3本。ジャッジは2年続けて27本にとどまっている。
最大の理由は、故障にある。昨シーズン、スタントンは18試合に出場しただけ。ジャッジの出場は、2シーズンとも115試合に届かなかった。
今シーズンも、同じことが繰り返されるのだろうか。現在、スタントンは右のふくらはぎ、ジャッジは右の胸から肩のあたりを痛めている。どちらも開幕に間に合う可能性はあるものの、安心はできない。2人とも、エキシビション・ゲームにはまだ出場していない。
なお、現役選手のうち、シーズン50本塁打以上を記録したことがあるのは、スタントンとジャッジだけでない。チームメイトではないが、クリス・デービス(ボルティモア・オリオールズ)は2013年、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)は2019年に、どちらも53本のホームランを打った。2010年に54本のホゼ・バティスタは、引退表明こそしていないが、昨シーズンはどの球団とも契約しておらず、現在も無所属のままだ。