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エンジェルスの先発投手陣は大丈夫!? 大物FAを逃し、狙っていたサイ・ヤング賞投手はライバル球団へ

宇根夏樹ベースボール・ライター
コリー・クルーバー Apr 3, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今オフ、ロサンゼルス・エンジェルスは、三塁手のアンソニー・レンドーンを手に入れた。けれども、先発投手陣の整備は捗っていない。

 ヒューストン・アストロズからFAになったゲリット・コールは、9年3億2400万ドルでニューヨーク・ヤンキースに入団した。ロサンゼルス・タイムズのホルヘ・キャスティーヨによると、エンジェルスもコールに契約を申し出たが、年数は8年にとどまり、総額は3億ドルに届かなかったという。

 その後、エンジェルスは、クリーブランド・インディアンズからコリー・クルーバーを獲得しようと動いたが、交換要員が折り合わなかったらしい。クルーバーは、エンジェルスと同地区のテキサス・レンジャーズへ移籍した。レンジャーズからインディアンズには、デライノ・デシールズエマニュエル・クラッセが移った。

 野手を含めても、今オフ最高のFAだったコールに続き、エンジェルスはサイ・ヤング賞2度のクルーバーも逃した。

 さらに、サンフランシスコ・ジャイアンツからFAになったマディソン・バムガーナーは、5年8500万ドルでアリゾナ・ダイヤモンドバックスに入団した。MLBネットワークのジョン・モロシは、その数日前に、エンジェルスが狙っている先発投手の一人として、FAのヒョンジン・リュダラス・カイクル、コロラド・ロッキーズのジョン・グレイとともに、バムガーナーの名前を挙げていた。

 今のところ、エンジェルスの先発投手陣に加わったのは、4人のマイナーリーガーと交換にボルティモア・オリオールズから獲得した、ディラン・バンディだけだ。

 2019年のエンジェルスに、先発100イニング以上の投手は一人もいなかった。この点からすると、3年連続160イニング以上のバンディは大きなプラスとなる。また、バンディは2011年のドラフト全体4位だ。ただ、9月にメジャーデビューした2012年を除くと、防御率4.00未満のシーズンはこれまでに一度もない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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