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2010年代の最多勝投手は。ディケイド勝利ランキング

宇根夏樹ベースボール・ライター
金子弌大(北海道日本ハムファイターズ)Mar 17, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 2010年代(2010~19年)の日本プロ野球において、最も白星が多かった投手は、金子弌大(現・北海道日本ハムファイターズ)だ。シーズン10勝以上は5度ながら、15勝以上が3度。ディケイド全体では100勝(シーズン平均10.0勝)を挙げた。

筆者作成
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 シーズン15勝以上3度は、ディケイド80勝の前田健太(現ロサンゼルス・ドジャース)と56勝の和田毅(現・福岡ソフトバンクホークス)も記録している。ディケイドを通して日本プロ野球で投げた金子と違い、前田は2015年を最後にメジャーリーグへ移り、和田も2012~15年は日本プロ野球にいなかった。

 最多勝のタイトル2度は、金子、前田、和田の他にも、3人を数える。ディケイド87勝の菅野智之(読売ジャイアンツ)と82勝の内海哲也(現・埼玉西武ライオンズ)、64勝の田中将大(現ニューヨーク・ヤンキース)がそうだ。内海は2019年の一軍登板がなく、田中は2014年からメジャーリーグで投げている。

筆者作成
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 このディケイドのシーズン最多白星は、田中が2013年に記録した24勝。20勝投手は、それ以外にいなかった。田中は2011年の19勝も、同年のデニス・ホールトンと並び、2番目に多い。ホールトンは2010年代(2010~13年)に48勝を挙げた。

 また、今シーズン限りで引退したランディ・メッセンジャーは、シーズン15勝以上がなく、タイトルを獲得した2014年の12勝が最多だが、9勝未満のシーズンはディケイドの最初と最後だけ。2010年代の98勝は、金子に次ぐ。メッセンジャーは2010年から日本プロ野球で投げたので、通算勝利も同じく98勝だ。

 なお、2010年代の「本塁打ランキング」と「球団」の勝率や優勝回数については、それぞれこちらで書いた。

2010年代「ディケイド本塁打」ランキング。最多はバレンティン。阿部慎之助は2000年代も200本

2010年代の福岡ソフトバンクは、勝率、日本一、リーグ優勝に、日本シリーズ進出とCS進出も1位

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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