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史上2組目の「300奪三振デュオ」が誕生するか。一方はすでに到達していて、もう一方も射程圏

宇根夏樹ベースボール・ライター
C.シリング(左)とR.ジョンソン/左奥はD.ミラー Oct 28, 2001(写真:ロイター/アフロ)

 チームメイトの2投手が、同じシーズンにそれぞれ300以上の三振を奪ったことは、過去に1度しかない。2002年にアリゾナ・ダイヤモンドバックスで、ランディ・ジョンソンカート・シリングが、334奪三振と316奪三振を記録した。

 彼らに続く、史上2組目の「300奪三振デュオ」が、もうすぐ結成されるかもしれない。9月18日、ゲリット・コール(ヒューストン・アストロズ)は10三振を奪い、シーズン合計を302とした。コールとチームメイトのジャスティン・バーランダーは、300奪三振まであと17に迫る。

 バーランダーは、9月22日と27日に登板する予定だ。今シーズン、1登板平均の奪三振は8.84(コールは9.74。9イニング平均の奪三振率ではない)。これまでどおりであれば、バーランダーも300奪三振に到達する。

 昨年1月のトレードにより、コールがピッツバーグ・パイレーツからアストロズへ移り、2人はチームメイトになった。昨シーズンは、バーランダーが290奪三振、コールは276奪三振。「250奪三振デュオ」も稀少ながら、ともに270三振以上を奪ったのは、19世紀のデュオを除くと、2001年と2002年のランディとシリング、昨シーズンと今シーズンのバーランダーとコールだけだ。

筆者作成
筆者作成

 なお、ランディとシリングは、2003年もダイヤモンドバックスで投げたが、故障もあってどちらも200奪三振に届かなかった。アストロズの2人のうち、コールは今オフにFAとなる。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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