三つ巴のナ・リーグ中地区で「漁夫の利」を得るのは…。カーディナルス、カブス、ブルワーズ?
他の5地区と違い、ナ・リーグ中地区では、まだ混戦が続いている。首位のセントルイス・カーディナルスから、2位に並ぶシカゴ・カブスとミルウォーキー・ブルワーズまでは、2ゲームしか離れていない。
3チームとも、残りは11試合だ。カーディナルスとカブスは、そのうち7試合で顔を合わせる。ここまでの12試合は、カーディナルスが5勝、カブスが7勝。大きな差はない。一方、ブルワーズはすでに両チームとの対戦を終えている。
カーディナルスとカブスが星を潰し合えば、ブルワーズにとっては有利に働きそうだ。ここへきて、ブルワーズは勢いづいている。9月6日以降、途中でクリスチャン・イェリッチを欠きながらも、12試合で11勝を挙げている。
また、地区優勝以外の2チームがワイルドカードをゲットし、この3チームが揃ってポストシーズンへ進むこともあり得る。こちらは、ワシントン・ナショナルズを含む4チームが競り合っている。ワイルドカードの1番手に位置するナショナルズから、カーディナルスは0.5ゲームのリード、カブスとブルワーズは1.5ゲームのビハインドだ。
ナショナルズの残り12試合の相手は、順に、カーディナルスが1試合、マイアミ・マーリンズが3試合、フィラデルフィア・フィリーズが5試合、クリーブランド・インディアンズが3試合。そう容易なスケジュールではない。フィリーズはナショナルズに5.5ゲーム差をつけられているが、ワイルドカードの2番手(カブスとブルワーズが並ぶ)までは4ゲームなので、まだ逆転の可能性を残す。また、インディアンズはア・リーグで、ワイルドカード・レースの3位にいる。2位のタンパベイ・レイズまでは0.5ゲーム差だ。
なお、ワイルドカードの2チームが同地区という例は、過去4度を数える。2013年のピッツバーグ・パイレーツとシンシナティ・レッズ(ナ・リーグ中地区)、2015年のパイレーツとカブス(ナ・リーグ中地区)、2016年のボルティモア・オリオールズとトロント・ブルージェイズ(ア・リーグ東地区)、2017年のアリゾナ・ダイヤモンドバックスとコロラド・ロッキーズ(ナ・リーグ西地区)がそうだ。たまたまかもしれないが、その半分をナ・リーグ中地区が占める。