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イェリッチが達成した「40-30」は、「40-40」を除くと延べ8人目。その一人は現チームメイト

宇根夏樹ベースボール・ライター
ライアン・ブラウン(左)とクリスチャン・イェリッチ Sep 7, 2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月7日、クリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)が、シーズン30度目の盗塁を決め、「30-30」と同時に「40-30」も達成した。すでに、イェリッチは44本のホームランを打っている。

「40-40」の4人を除くと、「40-30」はイェリッチが延べ8人目だ。ジェフ・バグウェルが、1997年と1999年に2度達成している。また、イェリッチの直前に達成したライアン・ブラウン(2012年)は、当時も今も、ミルウォーキー・ブルワーズにいる。イェリッチは、昨シーズンからブラウンとチームメイトになった。

筆者作成
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 2012年のブラウンは、「30-30」としては、前年に続く2年連続だった。35歳の今シーズンを含め、本塁打と盗塁が二桁に届かなかったのは、出場61試合の2013年だけだ。この年は、6月初旬から1ヵ月を故障者リストで過ごし、さらに、薬物使用による出場停止により、7月下旬にシーズンを終えた。他の12シーズンは、少なくとも「15-10」をクリア。今シーズンは18本のホームランを打ち、10盗塁を決めている。

 ブラウンの「40-30」から数えると、イェリッチの「40-30」は7年後だが、次の達成者はすぐに現れるかもしれない。イェリッチの半月前に「30-30」を達成したロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)が、40本塁打まで3本に迫っている。3本塁打とともに6盗塁を積み上げると、5人目の「40-40」となる。今シーズン、イェリッチの「40-40」はないだろうが、こちらは史上初の「50-30」まで6本塁打だ。

 なお、「30-40」の達成者は「40-30」よりも多く、延べ15人を数える(「40-40」を除く)。15人のうち、エリック・デービス(1987年)とバリー・ボンズ(1990年)は「30-50」を達成した。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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