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ホームラン・ダービー出場者6人が決まり、残るは2枠。大谷翔平は出る? ゲレーロJr.は親子優勝も

宇根夏樹ベースボール・ライター
ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)May 19,2019(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 オールスター・ゲームの前日に行われる、ホームラン・ダービーの出場者8人のうち、6人が決まった。ブラディミール・ゲレーロJr.(トロント・ブルージェイズ)、カルロス・サンタナ(クリ―ブランド・インディアンズ)、ピート・アロンゾ(ニューヨーク・メッツ)、クリスチャン・イェリッチ(ミルウォーキー・ブルワーズ)、ジョシュ・ベル(ピッツバーグ・パイレーツ)、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)が出場する。

 いずれも初出場だが、ゲレーロJr.の場合、同名の父が2度出場している。親子とも出場は、セシル・フィルダープリンス・フィルダーに続く2組目。ゲレーロの父は2007年に優勝していて、息子が優勝すれば、史上初の親子制覇となる。フィルダー親子のうち、優勝したのは息子のプリンス(2度)だけだ。

 残る出場者2人は、7月3日までに発表される。

 マイク・トラウト(ロサンゼルス・エンジェルス)とコディ・ベリンジャー(ロサンゼルス・ドジャース)は、すでに出場の要請を断った。ロサンゼルス・タイムズのマリア・トーレスとホルヘ・キャスティーヨが、それぞれのニュースを報じている。2人とも、来年のホームラン・ダービーには出場するかもしれない。2020年のオールスター・ゲームは、ロサンゼルスのドジャー・スタジアムで開催される。

 アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)も、出場はしない。開幕前に、その意向を表明している。ニューズデイのアンソニー・リーバーによると、2017年に左肩を痛めたのはホームラン・ダービーが原因だと、ジャッジは考えているという。ジャッジのチームメイトであるゲリー・サンチェスは、保留中だ。サンチェスはロンドンで、出場を要請されているものの、妻と話し合ってから考えると、(通訳を介して)ニューヨーク・デイリー・ニューズのクリスティ・アッカートらにコメントした。

 最後の1人もしくは2人――サンチェス次第で変動――は、今シーズンの本数からすると、24本を打っているエドウィン・エンカーナシオン(ヤンキース)とサンディエゴ・パドレスの2人、ハンター・レンフローフランミル・レイエスが有力だ。彼らの上には、出場が確定しているイェリッチ(28本)とアロンゾ(27本)の2人と、出場しないベリンジャー(26本)しかいない。MLB.comのAJ・キャッサベルは、レンフローもレイエスも出場したがっているとツイートしている。

 また、レンフローは9.9打数に1本のペースでホームランを打っていて、これは20本以上の28人中、9.5打数/本のジョーイ・ギャロ(20本/テキサス・レンジャーズ)と9.9打数/本のイェリッチに次ぐ。レイエスの10.6打数/本は5位、エンカーナシオンの11.8打数/本は9位だ。

 まだ未定のホームラン・ダービー出場者は、サンチェス、エンカーナシオン、レンフロー、レイエス、ギャロの5人中2人というのが、妥当なところではないだろうか。ちなみに、大谷翔平(エンジェルス)は本数(12本)だけでなくペース(14.5打数/本)も、この5人に及ばない。さらに、大谷がシーズン最初の試合に出場した5月7日以降にスパンを限っても、18本のアロンゾを筆頭に、20人以上が大谷よりも多くのホームランを打っている。

 ただ、大谷もホームラン・ダービー出場の可能性は皆無ではない。ゲレーロJr.は8本しか打っておらず、ペースも25.4打数/本だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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