5月31日、ジェイ・ブルース(シアトル・マリナーズ)は通算300本目のホームランを記録した。次の301本目は、違うチームのユニフォームを着て打つかもしれない。ESPNのジェフ・パッサンが、6月1日に発したツイートによると、フィラデルフィア・フィリーズのブルース獲得が近づいていて、24時間以内に成立しそうだという。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールも、移籍間近と報じている。

 6月1日の試合に、ブルースは出場しなかった。レギュラーではないので、これが確証となるわけではないが、トレードが迫っている選手を休ませることはよくある。怪我をすれば、話は流れてしまう。

 昨オフに続き、この夏もマリナーズが「売りモード」であることは間違いない。一方、フィリーズには、ブルースと同じ左打ちの外野手が3人いるが、そのなかで「使える」のは、ブライス・ハーパーだけだ。センターを守っていたオドゥブル・ヘレーラは、5月27日にDV容疑で逮捕された。控えのニック・ウィリアムズは、まったくと言っていいほど打っていない。ブルースの打率.212&出塁率.283も低いが、ウィリアムズはそれを大きく下回る。しかも、ブルースが14本のホームランを打っているのに対し、ウィリアムズは1本だ。

 ブルースにセンターを守らせるのは無理があるが、ライトのハーパーか、レフトにいるアンドルー・マッカッチェンをセンターへ動かせばいい。内外野をこなすスコット・キンガリーをセンターに据え、ブルースを代打として起用することもできる。相手の先発投手が右腕なら前者、左腕の試合は後者だろう。キンガリーは右打者だ。ホームランは3本ながら、打率.347&出塁率.388を記録している。

 なお、移籍直前のインパクトあるいは「置き土産」としては、ブルースの300号も捨て難いものの、4年前のコール・ハメルズ(現シカゴ・カブス)には敵わない。当時、フィリーズにいたハメルズは、7月25日にノーヒッターを達成し、その後は登板しないまま、6日後にテキサス・レンジャーズへ去っていった。この時、試合終了となるフライを捕ったのはヘレーラだ。また、ハメルズらと交換にフィリーズへ移った6人のなかには、メジャーデビューする前のウィリアムズがいた。