6年1億4000万ドルは昨オフのダルビッシュより高額だが、加入した先発投手陣にはさらに上が2人いる

パトリック・コービン Sep 22, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 アリゾナ・ダイヤモンドバックスからFAになっていたパトリック・コービンが、ワシントン・ナショナルズと6年1億4000万ドルの契約を交わした。この総額と年平均の2333万ドルは、昨オフにダルビッシュ有(シカゴ・カブス)が得た6年1億2600万ドル(年平均2100万ドル)を上回り、投手の契約史上13位と16位に位置する(FA以外も含む)。ちなみに、ダルビッシュの契約は、現時点の17位タイと24位だ。

筆者作成
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 もっとも、コービンの契約総額と年平均額は、どちらもナショナルズのトップではない。コービンが加わる先発投手陣には、マックス・シャーザースティーブン・ストラスバーグがいて、来シーズンはそれぞれ、7年2億1000万ドル(年平均3000万ドル)の5年目と7年1億7500万ドル(年平均2500万ドル)の3年目を迎える。

 今オフ、ナショナルズからは、外野手のブライス・ハーパーがFAになった。USAトゥデイによると、ハーパーと代理人のスコット・ボラスは、ナショナルズがシーズン終了前に申し出た10年3億ドル(年平均3000万ドル)の契約を断ったという。再契約の可能性が完全に消滅したわけではないが、コービンのナショナルズ入団は「ポスト・ハーパー時代」に向けた動きに思える。

 今シーズン、シャーザーとコービンは200イニング以上を投げ、ナ・リーグ3位と8位の防御率(2.53と3.15)を記録した。奪三振率は1位と3位(12.24と11.07)、与四球率は6位と7位(2.08と2.16)、FIPは3位と2位(2.47と2.65)だ。ストラスバーグは130.0イニングで防御率3.74ながら、昨シーズンは規定投球回をクリアし、防御率は3位(2.52)、奪三振率は4位(10.47)、与四球率は6位(2.41)。FIP2.72はシャーザー(2.90)を凌ぎ、リーグ・ベストだった。3人が揃って健康に過ごし、実力を発揮すれば、「スーパー・エース・トリオ」が誕生する。

 また、ナショナルズはカート・スズキヤン・ゴームスの捕手2人を加え(「不動の正捕手ではなく、ナショナルズは今オフ、2人の捕手を手に入れた。これは良策!?」)、さらに、ブルペンの整備も進めている。マイアミ・マーリンズからトレードでカイル・ベアクロウを獲得し、ショーン・ドゥーリトルの球団オプション(600万ドル)は行使。昨年8月にトミー・ジョン手術を受け、今シーズンはFAのままリハビリをしていたトレバー・ローゼンタールも、1年700万ドルで迎え入れた。

 なお、ローテーションの4番手は、昨年のWBCで日本を封じたタナー・ロアークが務め、最後の1枠はジョー・ロスエリック・フェディが争う。2人とも、現在の年齢は25歳。ロスは2011年のドラフト全体25位、フェディは2014年の全体18位だ。