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ワールドシリーズのサヨナラ本塁打は、現チームメイトが7年前に打って以来。どちらの試合にも出場は3人

宇根夏樹ベースボール・ライター
マックス・マンシー/サヨナラ本塁打の直後 Oct 26, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 ワールドシリーズ第3戦を終わらせたのは、18回裏にマックス・マンシー(ロサンゼルス・ドジャース)が放ったホームランだった。

 ワールドシリーズのサヨナラ本塁打は16本目だ。直前の15本目は7年前。2011年の第6戦に、当時はセントルイス・カーディナルスにいたデビッド・フリーズが記録した。この夏、フリーズはピッツバーグ・パイレーツからドジャースへ移籍し、マンシーとチームメイトになった。ワールドシリーズ第3戦には、14回裏から出場した。

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 15本目と16本目のどちらにも立ち会った選手は、フリーズだけではない。ミッチ・モアランドイアン・キンズラーは、2試合とも敗れたチームにいた。フリーズのサヨナラ本塁打が飛び出した時、2人はテキサス・レンジャーズで一塁と二塁を守っていた。キンズラーはフリーズよりも1ヵ月早く、ロサンゼルス・エンジェルスからボストン・レッドソックスへ移り、モアランドとチームメイトに。マンシーがサヨナラ本塁打を打った試合でも、2人は7年前と同じポジションに――モアランドの出場は12回表まで、キンズラーは10回表の途中から――ついた。

 フリーズはオフにFAとなる。来シーズンの契約は600万ドルの球団オプションだが、ドジャースは50万ドルを払って破棄するだろう。マンシーと同じチームでプレーするのは、このワールドシリーズまでの可能性が高い。キンズラーもFAとなって、モアランドとは別のチームへ移ると思われる。

 なお、ドジャースの選手によるワールドシリーズのサヨナラ本塁打は、1988年の第1戦に代打として記録したカーク・ギブソンに続き、マンシーが2人目だ。今年の第4戦、マンシーの本塁打の翌日は、ギブソンに打たれたデニス・エカーズリーが始球式で投げ、その球をギブソンが受けた。

 まず、マウンドに上がったギブソンが投げようとしたところで、エカーズリーが登場。ギブソンはジャスティン・ターナーからバットとグラブを受け取り、バットを持って左打席に立った後、グラブをはめてホームプレートの後ろで構えた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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