トラウトと大谷翔平が、シーズンを通してスターティング・ラインナップに揃い踏みしていれば…
ロサンゼルス・エンジェルスで100打席以上を記録している17人中、OPSが.820を上回るのは、マイク・トラウト(1.094)と大谷翔平(.941)の2人だけだ。彼らが揃って先発出場した試合の勝率は、それ以外のトータルを大きく上回る。
2人とも野手としてスターティング・ラインナップに名を連ねた62試合は、勝率.548(34勝28敗)だった。大谷だけでなく、トラウトも8月に3週間近く離脱した。トラウトと大谷がそれぞれセンターとDHとしてフル出場し、このデータどおりの勝率.548だとすると、162試合では88~89勝となる。
また、大谷が投げた10試合中9試合にトラウトは先発出場していて、チームは勝率.667(6勝3敗)を記録した。
トラウトのフル出場とともに、大谷が25試合に投げ、DHとして90試合に出場した場合も、このデータを当てはめれば、90勝に近づく。25試合×勝率.667=16~17勝、90試合×勝率.548=49~50勝、47試合×勝率.422=19~20勝で、合計は84~87勝だ。3つめの勝率.422は、トラウトと大谷が野手でも投手でも先発出場しなかった83試合。それぞれの試合数は、大谷が中5日で登板し、その前後の試合は欠場するとして、ざっくり算出した。
エンジェルスのいるア・リーグ西地区では、ヒューストン・アストロズとオークランド・アスレティックスがすでに90勝を超えているが、エンジェルスの勝率が上がれば、対戦することの多い両チームの勝率は相対的に下がる可能性が高い。
あくまでも机上の計算ではあるものの、トラウトと大谷の2人が故障なくシーズンを過ごしていれば、故障者の続出という事態は変わらなくても、夏のトレード市場で「売り手」ではなく「買い手」に回ることで、エンジェルスはポストシーズンにたどり着くか、そうならなくとも近いところまでいけたかもしれない。
※9月24日に加筆訂正し、表も差し替え。全体の流れは変わらないが、1試合分のデータが誤っていた。