前年リーグ優勝の2チームが、揃ってポストシーズン進出を逃す!?
昨年のワールドシリーズで対戦した2チーム、ヒューストン・アストロズとロサンゼルス・ドジャースが、揃ってポストシーズン進出を逃すかもしれない。
リーグ優勝した翌年にポストシーズンへ進めなかったチームは、少なくない。2地区制から3地区制に移行した1994年以降(1994年はストライキによってポストシーズンが行われなかったので、実際は1995年以降)、リーグ優勝の44チーム中、3分の1以上(36.4%)の16チームは、翌年のポストシーズンに進出できなかった。
ただ、それがア・リーグとナ・リーグで同時に起きたのは2度しかない。2005年のワールドシリーズで対戦したシカゴ・ホワイトソックスとアストロズ(当時ナ・リーグ)が、翌年のポストシーズン進出を逃し、2006年のセントルイス・カーディナルスとデトロイト・タイガースもそうなった。
この2度も、現行のフォーマット――2012年より、ワイルドカードは各リーグ2チームに増えた――に当てはめれば、皆無あるいは1度となる。2005年のホワイトソックスは翌年に90勝を挙げ、ワイルドカード・レースの2位に位置した。2006年のタイガースも、翌年の88勝はシアトル・マリナーズと並び、ワイルドカード・レースの2位だった。
今シーズン、アストロズは地区2位に5ゲーム差をつけ、オールスター・ブレイクを迎えた。ところが、後半戦は10勝14敗。前半戦は4連敗すらなかったのに、2度も5連敗を喫し、8月18日の敗戦によって、ついにオークランド・アスレティックスに並ばれた。一方、ドジャースは地区3位とワイルドカード・レースの5位にいる。
もっとも、アストロズは地区優勝を逃しても、3.5ゲーム離れているマリナーズに追いつかれない限り、ワイルドカードの2番手としてポストシーズンへ進める。前半戦の1試合平均5.05得点に対し、後半戦は4.13得点だが、8月10日にカルロス・コレイア、17日にジョージ・スプリンガーが復帰したのに続き、ホゼ・アルトゥーベとブライアン・マッキャンも来週中に戻ってくる予定だ。
ドジャースの場合、少なくとも2チームを追い抜かないとポストシーズンにたどり着けないが、地区首位とワイルドカードの2番手まではどちらも2ゲーム差なので、こちらもまだパニックに陥る事態ではない。不整脈によって離脱しているケンリー・ジャンセン(「チームメイトの不整脈が、前田健太に及ぼす影響」)の復帰も、当初の見込みより早まりそうだ。来週の試合は、ジャンセンが最後を締めくくっている可能性もある。