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大谷翔平がオールスターのホームラン競争に出場するなら…。その時はあの人に投げてもらいたい!

宇根夏樹ベースボール・ライター
大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)May 22, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 オールスター・ゲームの前日に行われるホームラン・ダービーに、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が出場したら、その時は誰が投手として大谷に投げるのだろうか。言うまでもないが、いくら二刀流であっても「打者・大谷」に「投手・大谷」が投げることはできない。

 これまでに出場した選手は、自分のチームのコーチに投手を務めてもらうことが多かった。ただ、それでは少し面白味に欠ける。

 近年は、親子でホームラン・ダービーに臨む選手も増えている。ロビンソン・カノー(シアトル・マリナーズ)、ブライス・ハーパー(ワシントン・ナショナルズ)、クリス・ブライアント(シカゴ・カブス)、コディ・ベリンジャー(ロサンゼルス・ドジャース)は、いずれも父に投げてもらった。ウィル・マイヤーズ(サンディエゴ・パドレス)に対して投げたのは、彼の弟だった。

 カノーの父はメジャーリーグで6試合に登板したが、他の4人は投手ではない。ベリンジャーの父はメジャーリーグで183試合に出場したユーティリティ・プレーヤーで、ブライアントの父はマイナーリーグでプレーした外野手だ。ハーパーの父はアマチュア時代の息子に対して打撃投手を務めたものの、プロ経験はなく、マイヤーズの弟は大学で内外野を守っている。

 大谷の場合、父は外野手として社会人野球でプレーし、同じく外野手の兄は今も現役だ。もっとも、兄がホームラン・ダービーで弟に投げるのは、少なくとも今年は無理。兄が出場する都市対抗野球大会と、日程が重なっている。

 また、親子や兄弟もいいが、あの人が投げればさらに盛り上がる。それは、公式戦で対戦が実現しなかったイチローだ。日本からメジャーリーグへやってきた新旧スーパースターによるタッグは、現地でも話題になるはず。イチローは数日前から、マリナーズの打者に対して打撃投手を務めている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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