19歳の新人がホームランを打ったことで、改めて際立つチームメイトの早熟
5月21日、19歳のホアン・ソト(ワシントン・ナショナルズ)が、2回裏にメジャーリーグ初ホームランを放った。これは通算2打席目。代打として出場した前日は、三振を喫した。10代の選手がホームランを打つのは、ソトのチームメイト、ブライス・ハーパー以来のことだ(10代の初ホームランは、テキサス・レンジャーズのジャリクソン・プロファー以来)。
ハーパーは2012年4月28日のメジャーデビュー前に、マイナーリーグで130試合に出場し、打率.289、出塁率.382、18本塁打、27盗塁を記録した。一方、ソトは122試合で、打率.362、出塁率.434、22本塁打、9盗塁。プレーしたクラスに違いがあるため、単純には比べられないものの、盗塁以外のスタッツはソトが勝る。
6年前のハーパーと同じように、ソトも10代のまま、今年のレギュラーシーズンを過ごす。ハーパーの誕生日は1992年10月16日、ソトは1998年10月25日だ。ホームランを打った直後には、ホームインしたソトのヘルメットをマイケル・テイラーが持ち上げると、ハーパーがしているように「長髪」を左右に振ってなびかせた。写真からわかるとおり、ソトの髪は短い。
ただ、レギュラーになれたとしても、ハーパーがメジャーリーグ1年目に記録した成績、打率.270、出塁率.340、22本塁打、18盗塁は、かなりハードルが高い。なかでも、ハーパーのホームランは歴史的な本数だ。初ホームランは62打席目ながら、20歳を迎える前に22本は、トニー・コニグリアロ(1964年)の24本に次ぐ。ハーパーはポストシーズンでも、20歳の誕生日の4日前にホームランを放った。
コニグリアロとハーパーの他に、10代で20本以上のホームランを打った選手はいない。15本以上に範囲を広げても、19本のメル・オット(1926~28年)と16本のケン・グリフィーJr.(1989年)が加わるだけだ。
ソトのホームランから3イニング後、ハーパーはナ・リーグ単独トップに立つ、シーズン14本目(通算164本目)のホームランを放った。