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まさかの大失敗。地元紙がホーム球場の写真を掲載するはずが…。

宇根夏樹ベースボール・ライター
クアーズ・フィールドは今年からスコアボードを新しくした Apr 6, 2018(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 デンバー・ポストがやらかした。

 コロラド・ロッキーズのホーム開幕戦が行われる4月6日、地元紙のデンバー・ポストは「クアーズ・フィールドに行くための最高のビジターズ・ガイド」と銘打ち、ライフ&カルチャー面の上半分に球場の写真を載せた。ところが、その写真は、デンバーに建つロッキーズの本拠地ではなかった。対戦相手であるアトランタ・ブレーブスの本拠地、サントラスト・パークですらなく、フィラデルフィア・フィリーズの本拠地、シチズンズバンク・パークの写真だった。

 ロッキーズが本物のクアーズ・フィールドの写真をツイッターにアップし、「相変わらず美しい」と綴ると、フィリーズはその直後に「何て素敵なシチズンズバンク・パークの写真なんだろう。そうだろ、デンバー・ポスト?」とツイートした。

 このせいではないだろうが、ロッキーズは3対8でホーム開幕戦に敗れた。ちなみに、ロッキーズは6月12日~14日にシチズンズバンク・パークを訪れ、9月24日~27日はクアーズ・フィールドにフィリーズを迎える。

 一方、デンバー・ポストの前日には、MLBネットワークも笑わせてくれた。2011年以降の防御率ベスト4(800イニング以上)を紹介した時のことだ。4枚並べた写真のうち、クレイトン・カーショウ(ロサンゼルス・ドジャース)、クリス・セール(ボストン・レッドソックス)、マディソン・バムガーナー(サンフランシスコ・ジャイアンツ)の3人は投球時のもの、ジョニー・クエイト(ジャイアンツ)はロバとの2ショットだった。

 もっとも、クエイトも腹を立ててはいないようだ。この画像を自らツイッターにアップしている。

 クエイトだけでなく、セールならデザインが気に入らないレトロ・ユニフォームを切り裂いている写真、バムガーナーの場合はダート・バイクで転倒している写真という手もあったと思うが、そこまでいくとやりすぎか。いや、そもそも、写真自体が存在しないのだろう。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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