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「彼氏ではなく旦那さんっぽい」。「いい人」で終わりがちな人生を歩んでいます~おみおじリポート179~

大宮冬洋フリーライター
50歳。ダイエットにも励みながら婚活し、人生を変えようとしています。(本人提供)

婚活の場で遭遇する2種類の「いい人」。分かれ目は性的な魅力に尽きます

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
 婚活中の男女と向き合っていると、2種類の「いい人」に出会います。1つは、「いい人がいたら結婚したいけれど…」と言うときに指す素敵な人物。もう1つは「いい人なんだけど手をつないだりする気にはなれない」とお断りされてしまう残念なケース。両者の違いは、良識のあるなしではなく、性的な魅力を感じるか否か。結婚は男女関係でもあるのでキレイゴトだけでは済まないのです。
「太るたびにモテなくなっていくことをうっすら感じています」
 と笑うのは、首都圏のIT企業で営業の仕事をしている岩田優一さん(仮名、50歳)。2月中旬時点での体重は100キロ弱とのこと。
「学生時代は60キロ前後だったのが、運動しなくなってから太ってしまいました。特に、コロナ禍で自宅でお酒を飲んであれこれ食べる習慣がついてしまい……」
 171センチの身長で特に筋肉をつけているわけでもないので、誰から見ても「太り過ぎ」ですよね。体質的なものではないので生活習慣を改善すれば痩せられるはずですし、それは婚活だけでなく健康に長生きするためにも必要です。マチコ先生は今日からのダイエット実践を促しました。
「好きな人ができたら痩せるという人がたまにいますが、それでは遅いです。好きな人ができた時点でスマートになっていなければ恋愛はなかなか成就しまん」

富士山と山中湖が同時に見られる「パノラマ台」の近くで。自家用車と山を愛でた写真です。(本人提供)
富士山と山中湖が同時に見られる「パノラマ台」の近くで。自家用車と山を愛でた写真です。(本人提供)

IT業界の営業職が「天職」。ハードもソフトもネットワークも広く浅くやってきました

 体重以外で指摘するべきことはほぼありません。北陸出身の岩田さんは京都の私立大学に入ってからはずっと一人暮らし。IT業界での営業職が天職だと感じているようです。
「ハードもソフトもネットワークも広く浅くやってきました。新卒入社の大手企業には20年以上お世話になりましたが、営業支援の部署には飽き足らなくなって転職。2社目を経て、現在は3社目です」
 といっても、働き方は常識的で残業はほとんどないとのこと。土日はお休みで、年収は760万円ぐらい。NISAなどを積極的に活用し、老後の生活にも困らないよう準備しているそう。
 知らない人と話すことが好きなので営業職を続けているだけにコミュニケーション能力も高め。マチコ先生は「話がしやすい。アラフォー女性から見て安心感がある」と断言。岩田さんは「女性の知り合いからも『彼氏というより旦那さんっぽい』と言われたりします。『いい人』で終わりがちな人生を歩んでいます」と笑います。こなれた切り返しです。

白米大好きな岩田さん。自炊のご飯は土鍋で炊いているそうです。(本人提供)
白米大好きな岩田さん。自炊のご飯は土鍋で炊いているそうです。(本人提供)

遠距離恋愛相手のシングルマザーとの別れ。「娘さんが一番大事なのはわかります」

 そんな岩田さんがまったくモテないはずはありません。今までの人生で5人の女性とそれぞれ真剣にお付き合いをしました。
「その多くは(太っていなかった)30代前半までですけど。10年以上のブランクがあり、直近では、3歳年上の女性とのコロナ前までの1年半ほどお付き合いをしていました」
 岩田さんの趣味は音楽鑑賞とドライブ。その彼女とは音楽フェス仲間として知り合ったそうです。ただし、北国在住のシングルマザーで、娘が高校受験を控えていたとのこと。「僕との交際を話せるような状況ではありませんでした。そのうち、娘に隠して僕とデートしていること自体に罪悪感を覚えるようになったようです。娘さんが一番大事なのはわかるので、距離を置くしかないねという話をして別れました」
 この失恋をきっかけにして、岩田さんは自分なりの婚活を始めています。主にSNSつながりでの独身イベントへの参加です。やや緩めの婚活ですが、ゆっくりと関係性を築きたいタイプの岩田さんには向いているのかもしれません。
「家にいても出会いはないので、婚活パーティーに何度か参加したことはあります。でも、お互いのプロフィールカードを見ながら5分ほど話すことを10人以上と繰り返したり。けっこう疲れるものですね」
 なお、若い頃は年上好きだったという岩田さんは相手の年齢にはこだわらないとのこと。マチコ先生が言うアラフォー女性どころかアラフィフ女性も歓迎です。

岩田さんが2000年からほぼ毎年参加しているというロックフェスの会場にて。「お盆前後に北海道石狩市で行われます。6つくらいステージがあるのですが、このステージの雰囲気が一番好きです」(本人提供)
岩田さんが2000年からほぼ毎年参加しているというロックフェスの会場にて。「お盆前後に北海道石狩市で行われます。6つくらいステージがあるのですが、このステージの雰囲気が一番好きです」(本人提供)

1年以内にパートナーを見つけて生活を充実させたい、という強い気持ちで行動できますか?

 仕事と趣味で忙しく、若い頃は結婚願望が薄かったという岩田さん。ちょうど50歳になった今では「仲のいい友だちのような対等な関係を結べる相手であれば一緒に人生の後半を歩みたい」と思っているそうです。
「お子さんがいらっしゃる方でも全然構いませんが、結婚後は2人で美味しいものを食べに行ったり旅行に出かけたりと、夫婦の時間を大切に過ごしたいと考えています」
 最後に、趣味人の岩田さんにマチコ先生がくぎを刺しました。結婚することを優先順位の上位に持っていけるか、です。
「1年以内にパートナーを見つけて生活を充実させたい、という強い気持ちと行動が必要です。ダイエットもがんばってください。私も本気で伴走しますから!」
 マチコ先生の気合の入ったアドバイスを神妙な様子で聞いていた岩田さん。「今後は一人で家飲みはしない」ことを約束してくれました。
「今日から半年後にはせめて80キロ台に戻します。オネット参加が生活改善のいいきっかけになりそうです」
 飲食が大好きだという岩田さん。良きパートナーができた暁には、おいしい肴を用意して2人での晩酌を楽しめばいいのです。来年の今ごろはそのように過ごしている気がします。

体重が約60kgだった若き日の岩田さん。北海道の礼文島にて。(本人提供)
体重が約60kgだった若き日の岩田さん。北海道の礼文島にて。(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。岩田優一さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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