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51歳。浮気とDVで逃げるように離婚した私。あの頃はメンタルをやられました~おみおじリポート172~

大宮冬洋フリーライター
元気になった現在の姿。美容・健康関連の事業をしつつ再婚希望です。(本人提供)

婚活の「場」を探すのにもご縁は大事。つながり、文脈、相性に注目しましょう

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
 ご縁というのはあいまいな言葉ですが、僕は「つながり」「文脈」「相性」がまとまったものだと思っています。何らかの関係性やきっかけがあり、親しくなる必然性のようなものが存在し、お互いに気が合うと感じることがご縁なのです。例えば、好きな飲食店で知り合って仲良くなる人。きっかけはたまたま同じ店に居合わせただけですが、同じお店が好きで店からも受け入れられているのは強力な共通点になり得ます。気分よく飲み交わせたらもう他人ではありません。友だちや仕事仲間、さらには生涯のパートナーになる可能性も秘めています。
 ライターである僕の場合はこうして書いた文章をネットなどでバラまいているので、見知らぬ人からご縁を感じてもらえることもあります。ありがたいことです。都内で美容・健康関連のお店を営んでいる柳澤沙織さん(仮名、51歳)とはある食事会で会い、オネットに参加してもらうことになりました。アメリカに住んでいた頃に離婚歴があり、今度こそ再婚で幸せになりたいようです。
「でも、年収などの条件を入力してコンピュータでマッチングするのは私には向いていないと思っていました。大宮さんの文章は条件よりも先に『人』がいると感じていて、この方の文章つながりでの婚活ならば私にもいいんじゃないかと直感して、オネットの門を叩いています」
 嬉しいことを言ってくれるなあ……。僕も柳澤さんにご縁を感じてきました!

友だちと自宅で集まって食事することも多いという柳澤さん。何人分のおでんなのでしょうか……。(本人提供)
友だちと自宅で集まって食事することも多いという柳澤さん。何人分のおでんなのでしょうか……。(本人提供)

人はどう生きるべきか。周囲の人たちをどう幸せにできるか。本質的な会話がしたい

「20代30代を通じて8年間もお付き合いしていた男性がいますが、私は自分がやりたいことを優先してその方と別れてアメリカに渡ってしまったのです」
 過去の悲しい思い出を赤裸々に明かしてくれる柳澤さん。そのことに後悔しているのではなく、次の相手をステータス重視で選んで結婚してしまったことを反省しています。

「『あんなに素敵な人と別れてしまった私の結婚相手はもう誰でもいい』という良くない考えに陥って、アメリカの永住権を持っている日系アメリカ人男性と安易に結婚してしまいました。しばらくして浮気とDVが始まって……。逃げるように帰国して離婚できたのが44歳の頃です。当時はメンタルをかなりやられました」
 今ではすっかり元気になった柳澤さん。再婚相手に求めるのはステータスではなく人間性です。
「私は暑苦しいほど熱い人間です。『人はどう生きるべきか』がずっとテーマで、自分に関わってくれた人たちをどう幸せにできるかを真剣に考えて来ました。世界と人生、自分自身をこう見ている、といった本質的な話をしたいし、相手の話もぜひ聞きたいと思っています」
 国内外への出張も多い仕事なので自分の面倒も見られないような人は困る、と柳澤さんは付け加えます。
「1年ほど前、アプリで同い年の男性と1年ほど付き合っていたのですが、とにかく自分を構ってほしくてお金もない人だったので私がいろいろ面倒を見なければいけませんでした。この年齢なので、折半で海外旅行を一緒に楽しめるぐらいには稼いでいてほしいです」
 本質的な話ができて、好きなときに海外旅行に行けるぐらいの稼ぎがある男性、ですね。会話力と経済力を兼ね備えた男性というのは意外とハードルが高いかも……。

早朝に起きて、歩くのが好きだという柳澤さん。「都心の公園には、こんなに美しい花がたくさん咲いています」(本人提供)
早朝に起きて、歩くのが好きだという柳澤さん。「都心の公園には、こんなに美しい花がたくさん咲いています」(本人提供)

会話力も経済力もある男性の争奪戦は20代30代のときに終わっているという現実

 アラフォー以降の女性は人生経験がある分だけ相手に求めるものが無意識のうちに上がってしまっていることが少なくありません。こういうときはマチコ先生の出番です。
「柳澤さんが言いたいことは同性としてすごくよくわかります! でも、そういう男性の争奪戦は20代から30代前半までに一度終わっているという現実を知ってください。会話力も経済力もある40代50代の男性は20代30代の女性を狙えてしまうのです。柳澤さんがその戦場に立つのであれば、15歳ぐらい若い自分と戦うことになります。勝ち目はありますか?」
 残っている未婚男性は良くも悪くも「未熟」な傾向があります。これから成熟する余地があるとも言えるので、経験豊富な柳澤さんはその成長を手伝ってあげるぐらいのスタンスがちょうど良いのでしょう。
「やりたいことを追求して立派に自営業も続けている柳澤さんはとても面白いです。その話を聞きたい、影響を受けたいという可愛げがある男性もいるはず。そこに注目しましょう」

アメリカにて。「国内外を問わず、こういう場所に行くことが好きです」(本人提供)
アメリカにて。「国内外を問わず、こういう場所に行くことが好きです」(本人提供)

細かい事務作業が苦手な私。サハラ砂漠とかアラスカでの冒険旅行なら案内できます

 結婚とは補完関係です、とマチコ先生は強調します。パッションを事業につなげることができる柳澤さんは稀有な才能とエネルギーの持ち主ですが、欠点もあるはず。
「もちろんです。パソコンの中身はぐちゃぐちゃですし、書類をしっかり読んだりするのも苦手です……。先のことをあまり考えずに、目の前のことに夢中になってしまう傾向もあります。貯金はしていますが、お金周りのことは基本的に不得意です」
 ならば、創造性ではなく総務や経理的な能力などを持った男性はいかがでしょうか。現実的で「守り」に秀でた人のほうが柳澤さんのパートナーにふさわしいかもしれません。柳澤さんも言いたいことを言って落ち着いたようで、補完関係を意識しながら夢を語ってくれました。
「先ほど海外旅行に一緒に行きたいと言いましたが、案内役は私に任せてもらって構いません。南の島でバカンスもいいけれど、サハラ砂漠とかアラスカでの冒険旅行なんかも企画できます。無理に一緒にとは言いませんが……。こんな私を面白がってくれて、うまく操縦してくれるような方に出会えたら嬉しいです」
 そのスタンスならばきっと良いパートナーに巡り合えるはず。というか、僕の頭の中に数人の男性が浮かんでいます。お見合いを申し込んでもらおうかな。柳澤さん、お楽しみに!

落語も習い始めたという柳澤さんはやりたいことはすべてやってみるというエネルギーの持ち主。この人と結婚したら、刺激と出会いに満ちた生活を送れそうです。(本人提供)
落語も習い始めたという柳澤さんはやりたいことはすべてやってみるというエネルギーの持ち主。この人と結婚したら、刺激と出会いに満ちた生活を送れそうです。(本人提供)

※文中の受けオネット会員は仮名です。柳澤沙織さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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