35歳。京都在住。結婚希望の男性。天職探しの末に「発酵」と出会いました~おみおじリポート(96)~
オネット内結婚4組目が誕生。千葉の「きこり」と大阪の看護師カップルです
※2022年3月29日追記。北田さんは半年間の受けオネット期間を終了し、自動退会日を迎えました。残念ながらオネットでは良きご縁をご紹介できませんでしたが、彼の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。
こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
速報です。今年3月に受けオネット会員になった香川大輔さん(仮名、56歳)が婚姻届を提出しました。お相手は香川さんの記事を読んですぐにお見合い申し込みをしてくれた攻めオネット会員の女性です。昨年春から活動を再開したオネット内で生まれた結婚カップルとしては4組目。香川さんは千葉県で林業に従事しており、お相手の女性は大阪府で働いている看護師です。本連載がなかったらありえなかった組み合わせなので一層嬉しく感じています(本人たちのコメントはこちらからどうぞ)。
月収18万円の楽しい貧乏暮らしだと自称する香川さんの特徴は、若々しさと生き抜く力です。横浜という大都会に生まれて育ってシステムエンジニアとして働いていたものの、「やっぱり自然が一番」と気づいて林業に就きました。味噌を手作りするほどの家事能力があり、海遊びも山遊びも大得意。鍼灸師としての独立開業経験もあります。「きこり」として全国どこにでも住めると明言。樹木の伐採需要がない地域などは日本にないから、とのこと。仕事もアウトドアスポーツも愛している奥さんとの相性はぴったりだったようです。
国公立大卒→SE→印刷会社→出版社→山小屋→酒蔵→発酵食品会社
第二の香川さんのような男性が受けオネットに新たに参加しました。京都府にある食品関連の小さな会社で今年からアルバイト社員として働いている北田高広さん(仮名、35歳)です。兵庫県で生まれ育ち、関西にある国公立大学を卒業している北田さんですが、住む場所にはこだわりがないとマイペースな口調で語ります。「どんな仕事をするか」に関心が集中しているようです。
「本が好きなので出版や印刷にはずっと興味があります。大学を卒業してすぐには出版社に入れず、専門商社で社内向けのシステムエンジニアをしていました。3年ほど勤めてから印刷会社に転職。さらに3年後に憧れていた出版業界に入ることができました。その頃は東京で暮らしていました」
ただし、好きなことと得意なことは異なりがちですよね。僕の場合は「グローバルビジネスリーダー」を目指してファーストリテイリングに新卒で入社したものの、国内のユニクロ店長にすらなれずに1年で逃げ出した苦い挫折経験があります。その後、消去法で選んだ出版業界では伸び伸びと働けています。
北田さんはこの業界が合わなかったようです。「本の次に好きなことは何だろう」と考えたときに登山と発酵食品を思い出したとのこと。この人、なんだか浮世離れしているな……。
リーダーとしてみんなを引っ張るよりはフォローしていくほうが僕には向いています
そこからの北田さんは行動力を発揮します。「なるべく人里離れた場所」での暮らしを体験するために、上高地から8時間以上もかかるという北アルプスの山小屋で半年働き、さらに北陸地方の酒蔵でもやはり半年間住み込みで働きました。山と発酵の二択ですね。
「どちらも素晴らしい経験でしたが、ご縁もあって発酵食品のほうに集中することにしました。今の勤め先は、発酵食品を中心に食堂運営および商品の製造販売をしています。まだ10名弱の小さな会社ですが、大きな可能性を秘めていると感じて入りました。僕は飲食店でのバイト経験もあるし料理も好きなほうなので、ここの仕事には向いている気がします」
将来的には農業をしつつ加工品を作れたらいい、などと構想を語る北田さん。独立開業するつもりなのかと思ったら、その気はないようです。
「子どもの頃、兄と姉にくっついて歩いていたからなのでしょうか。僕は下っ端として雑用をひょいひょいこなすことが苦ではありません。誰かに頼ったり甘えたいという意識はありませんが、リーダーとしてみんなを引っ張るよりはフォローしていくほうが向いているのだと思います」
自立はしているけれど起業家精神はない、ということですね。様々な就業体験を通して自分のことがよくわかっているのだと思います。
子どもが欲しいとは特に思っていません。年上の女性のほうが波長は合うかも
前出の香川さんとの大きな違いは女性経験の豊かさです。年齢が20歳も離れているので当たり前かもしれませんが、香川さんの場合は若い頃に結婚と離婚の経験があります。いろいろ恋愛もしてきて、結婚相手の女性に求めることは「自然の中で一緒に遊びたいので虫が苦手じゃないこと」ぐらいです。そして、子育てを終えた49歳女性と結ばれました。
一方の北田さんは、「子どもが欲しいとは特に思っていません。できれば年上の女性のほうが波長は合うかも」と謙虚に言いつつ、シングルマザーとの結婚は考えられないとのこと。なぜ?
「僕の兄と姉はそれぞれ結婚していて、合わせて5人の甥っ子姪っ子がいます。可愛いのですが30分も相手をすると飽きてしまう自分がいるんです。連れ子の面倒を責任をもってみる自信がありません」
なお、結婚相手には「継続して働くことを希望」していることを望むそうです。
「勤め先で正社員になる話は出ていますが、現在のところは待遇はアルバイトで、収支は月々黒字が出るギリギリです。貯蓄はありますが、私の稼ぎだけで結婚生活を支えることは難しいと思います」
北田さんが相手にも外で働くことを望むのは経済的な理由だけではありません。「いろんなことを知るのが好き」なので、相手にも独自の世界を持っていてほしいようです。
「仕事でも趣味でも、前向きに懸命に取り組んでいる方はとても素敵だし、できることならその魅力を僕に話してほしいです」
バツイチ女性は生きることにこなれている。相手のいいところを見つけるのも得意
率直な告白ですね。実際、北田さんには働き者でリーダーシップもとれる女性との相性が良さそうです。それだけに、子どもがいる人を候補から除外するのはもったいない気がします。30代後半にもなると子どもはほぼ育て終わっている人もいますし、北田さんのような男性には人生経験が豊富で現実的な女性のほうが合っていると思うからです。この点に関してはマチコ先生が言葉を添えてくれました。
「もちろん、未婚の女性もお見合いの候補に入れましょう。ただし、アラフォーまでずっと独身でいる女性は相手を見る目が厳しくなっている傾向があります。かつての私がそうでした(笑)。その点、離婚経験がある女性は生きることにこなれていて、相手のいいところを見つけるのが得意だったりします。自立しているけれど自由で柔軟に生きている北田さんにも興味を持ってくれるかもしれません」
黙って聞いていた北田さん。「わかりました。お子さんとの関係性次第ですが、シングルマザーの方とのお見合いも受けたいと思います」と返事してくれました。フワフワしているように見えるけれど、よく考えて判断する真面目な人なのですね。彼が自然体で力を発揮して、笑顔で暮らせるような結婚相手とのご縁を結んであげたいな、と思います。
※文中の受けオネット会員は仮名です。北田さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。