結婚相談所に興味はあります。でも、今まで行ったことはありません

<私ぐらいの年齢でも幸せな結婚できるんでしょうか? 若いほうがいいとよく聞きます。過去の婚活は、お見合いパーティー、アウトドアのサークル活動、親戚や友人の紹介などです。ネット婚活ではお付き合いまで至りましたが、あまりうまくはいきませんでした。現在は半年くらい休んでいる状況です。結婚相談所に興味はありましたが、敷居が高すぎて今まで行ったことはありません>

 44歳の独身女性からの相談内容だ。40代で婚活している男性の多くは、「子どもが欲しいから」という大義名分で「30代の女性。できれば34歳以下」で相手を探そうとする。もしくは婚活の場には出てこない。アラフォー以降で婚活する女性が苦戦する所以だ。では、「最後の砦」というべき結婚相談所のカウンセラーたちはどのように答えるのだろうか。

 今月6日(土)、結婚相談所比較申込サイト「こんかつ山」と共同で、「婚活カウンセリング回転寿司」というオンラインイベントを企画した。参加者は上記の男性を含めた独身男女(以下婚活者)6名と5つの結婚相談所のカウンセラー。総当たり方式でZoomの「ブレイクアウトルーム」上で約10分間ずつの個別面談をする。

 このイベントは今回で4回目の開催だ。参加希望の婚活者からは事前に相談内容を提出してもらい、各相談所に渡しておく。なお、相談所も婚活者も参加無料である。

 婚活者は以下の項目でカウンセリングを3段階評価する。「自分の相談内容を理解してくれたか」「アドバイスは適切だったか」「アドバイスは具体的だったか」「全体として好印象を持てたか」「前向きな気持ちになれたか」の5項目である。個性が異なる相談所と自分との相性をみる参考にしてほしい。

 3段階評価のうち、「とても満足」を2点、「満足」を1点、「不満」を0点とした。全5項目なので婚活者1名につき10点満点となる。

上段左から、ラウレアマリッジ佐藤氏(僅差で準優勝)、筆者、マイウエディング尾崎氏。中段:世話オバ小野寺氏、ジャストフィット岩立氏、ラブライフバランス水野氏。下段はこんかつ山運営の新井氏。(筆者撮影)
上段左から、ラウレアマリッジ佐藤氏(僅差で準優勝)、筆者、マイウエディング尾崎氏。中段:世話オバ小野寺氏、ジャストフィット岩立氏、ラブライフバランス水野氏。下段はこんかつ山運営の新井氏。(筆者撮影)

婚活の最重要ポイントは、「社会人として明らかにダメ」がないこと

 IT音痴の筆者でも、4回目ともなると運営に慣れてくる。ブレイクアウトルーム機能に、各相談所のカウンセリングルームと「休憩室」をあらかじめ設定しておく。婚活者がすべての部屋を訪れるように手書きのマッチングシートも用意。

 カウンセラーには開始の30分前に集合してもらい、イベントの趣旨を再度確認した。新規会員獲得のためではなく、結婚相談所によるカウンセリングの品質を見せつつ自分たちもレベルアップすることだ。開始時間になり、婚活者が集まったらすぐに各部屋に移し、カウンセリングを始めてもらった。

 10分ごとにブレイクアウトルームを崩して全員画面に戻し、筆者が手作業で次のカウンセリングを組んでいく。カウンセリングを受けていない時間は、休憩室で筆者と新井氏がおしゃべりの相手をする。もちろん、手洗いなどで席を外してもらってもよい。

 予定の90分間ジャストで無事にイベント終了。その日のうちに婚活者6名のうち5名から有効な回答を得た。50点満点中43点を獲得して優勝したのは愛知県三河地方で開業しているマイウエディングの尾崎敦子氏だった。婚活者に自信と希望を与えつつ、具体的なアドバイスをしたのが功を奏したようだ。

「今回初めて参加しましたが、普通に結婚できそうな方ばかりだと感じました。会話をしていてどの方にも違和感がなかったからです。婚活では、飛び抜けて『いいところ』がある必要はありません。社会人として明らかにダメなところがないことが重要なのです。もちろん、アプリや婚活パーティーでは無理ですよ。うちの相談所に入れば結婚できる、という意味です」

 ちゃっかり自社アピールもする尾崎さん。しかし、経験に基づいた意見は明確だ。アプリやパーティーで結果を出せるのは、良くも悪くも「自信がある人」に限られると言い切る。

「自分のことがよくわかっていない人は、根拠のない自信があるから積極的にアプローチできます。でも、今回の方々は謙虚で自分のことがわかり過ぎている印象です。グイグイといけないのでしょう。解決策は簡単。面談やお見合いをするたびに『あなたにはこんないいところがあるよ』と褒めて、根拠のある自信を持たせてあげればいいのです」

「子どもが欲しい」40代後半男性。結婚相談所が提示する2つの選択肢

 尾崎さんによれば、自信さえ持てば行動ができる。冒頭の相談内容を寄せてくれた女性が交際はしても結婚には至らなかった理由は、自ら行動しなかったことに尽きるのだ。

「相手の出方を待っていちゃダメなんです。会いたい、結婚したいという気持ちがあるならば、自分から言わなくちゃ。それが結婚できている人とできていない人の唯一の違いです」

 44歳の女性が同年代の男性と出会って「幸せな結婚」をすることも結婚相談所ならば十分可能だ、と尾崎さん。なぜならば、夢見がちな男性会員にはカウンセラーから現実が伝えられるからだ。

「40代後半の男性が『子どもが欲しい』と言った場合、2つの選択肢を提示します。1つは、海外の女性をご紹介する国際結婚です。もう1つは、すでに子どもがいる再婚希望の方との結婚。大宮さんが言うように、10歳ほど年下の未婚女性との結婚を望む男性は世の中に少なくありません。でも、たいていは無理です。女性も働いて稼ぐ時代なので相手を選べますから」

 すると第3の選択肢が浮上する。子どもは望めない同世代の日本人女性とのお見合いだ。このように、結婚相談所には「どうしても結婚したい」という会員を現実路線へと導く機能がある。夢想していたような理想の相手ではなくても、自分にふさわしいパートナーと地に足のついた穏やかな生活を送れる。それが幸せな結婚というものだろう。

「この女性が結婚相談所に足が向かなかった理由も聞いてみました。値段ではないようです。ブログやツイッターなどで相談所に関する情報を集めたことがないのかもしれません。情報収集をすれば、ちゃんと面倒を見てくれそうな相談所が身近に見つかるはずです。今回のイベント参加もそのきっかけになってくれるといいですね」

 良質な結婚相談所は、相手探しからプロポーズに至るまでをまさに手取り足取り面倒を見てくれる。時間や自信のない人に代わって、お見合い申し込みを代行してくれたり、「お相手はプロポーズを待っているらしいよ」と婚約のタイミングまで教えてくれるところもある。まさにプロの仕事だ。

 ただし、結婚相談所の開業には資格も実績もいらない(筆者のようなフリーライターと同じである)。それだけに玉石混交であり、高い成婚実績を誇る相談所であっても相性が合わないこともある。口コミを含めて情報を集め、無料カウンセリングを受けるなどの努力はしてほしい。

「親身さ」ではなく「的確な分析と改善提案」を武器とする尾崎氏。フォロアー数14000を誇るインスタグラマーでもある。(筆者撮影)
「親身さ」ではなく「的確な分析と改善提案」を武器とする尾崎氏。フォロアー数14000を誇るインスタグラマーでもある。(筆者撮影)