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34歳。外資系企業勤務。「仕事では優秀でも上から目線の男性」は苦手です。~おみおじリポート(64)~

大宮冬洋フリーライター
いわゆるバリキャリ。黒目&黒髪が印象的なアジアンビューティーです。(本人提供)

平日は朝8時から夜12時ぐらいまで会社にいて、タクシー帰りが当たり前です

※2021年7月27日追記。宮沢さんはオネット活動開始から半年が経過し、自動退会となりました。残念ながらオネットでは良き縁をご紹介できることはできませんでしたが、彼女の幸せを祈りつつ見送りたいと思います。

 こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。

 普通の独身男性が同世代には見当たらない――。こんなボヤキをする女性に限って、「普通」の基準が高かったりします。自分と同等かそれ以上の学歴と収入と身長で、勤め先は安定していて、バツイチでもいいけれど子どもはいない、一人暮らしをしている、太っていない、自分が引っ越さなくてもいい地域に住んでいる、などなどです。

 でも、飛び抜けて優秀な女性は相手に求めるものは意外なほど少なかったりします。自活力と行動力に自信があるからなのかもしれません。僕たち男性としてはチャンスですね。

 都内の外資系企業に勤めている宮沢めぐみさん(仮名、34歳)はそんな女性の典型例。転職して働き始めたばかりの現在は「頑張り時」なので仕事をセーブすることはできません。プロジェクト進行中の平日は朝8時から夜12時ぐらいまで会社にいて、タクシー帰りが当たり前とのこと。ただし、今の会社で2年間ほど経験を積んだら、より専門性を生かせる会社に移ることを視野に入れています。

「プロジェクトの合間はまとまった休みを取れたりします。アウトドアが好きなので、パートナーができたら山登りなどを一緒に楽しめたら嬉しいです」

高校時代から山岳部で、大学ではワンダーフォーゲル部だったという宮沢さん。生粋の山好きです。(本人提供)
高校時代から山岳部で、大学ではワンダーフォーゲル部だったという宮沢さん。生粋の山好きです。(本人提供)

仕事では優秀だったとしても店員に強く当たるような男性は苦手

 宮沢さんが結婚相手に求めることは「イーブンでオープンマインド」であること。ええっと、日本語に直してもらえますか?

「私は趣味などに熱中している人が好きですが、仕事に対してはさほど熱意がなくても構いません。仕事では優秀だったとしても上から目線の男性は苦手です。店員さんなどに強く当たるような人には引いてしまいます。根っこが優しい人がいいな、と思っています」

 人間関係がイーブン、という意味ですね。エリート層の男性の中には「強きになびいて弱きをくじく」タイプも少なくありません。自分より格下だとみなした相手には無意識のうちに強めの態度を取るのです。宮沢さんはそれが生理的に受け付けないのだと思います。

 婚活中のハイキャリア女性として希少なのは、結婚相手の男性に「仕事ができる人」を求めていないこと。真面目に働いているのであれば学歴や年収も気にしません。

 オープンマインドというのは柔軟性のことのようです。宮沢さんは結婚したら子どもが欲しいと思っていますが、だからといって育児や家事をすべて1人で負担するのは無理。相手も仕事が忙しいのであれば、家事は「外注」も考えたいとのこと。

独特な世界観を持っている宮沢さん。それに合った相手を見つけるのは大変な作業です

 宮沢さん自身もかなり柔軟です。「関西出身なのもあって住む場所は東京にこだわりません。国内でも海外でもフレキシブルに対応できます」とのこと。

「清潔感のある人であれば、年齢や職業にもこだわりません。26歳のときに相手の年齢を知らずに26歳上の男性とよく会っていたことがありました。やはり知人の紹介です。会話がとても合うので楽しかったのですが、年齢差を知って先に進むのはやめました。さすがに親が反対するだろうと思ったからです。オネットでは、できれば40代までの方と出会いたいです」

 いいですね! はっきり言って、オネット男性の8割ぐらいが宮沢さんのお見合い相手として該当しますよ。僕も威張る系の男性は苦手なので、そういうタイプは意識的に避けています。逆に、帰国子女やオタクなど、空気を読むのがあまり得意じゃない人たちは受け入れています。なんだか愛嬌を感じるからです。例えば、高嶋真一さんの顔が浮かびます。彼は来月には半年間の受けオネット期限が切れて自動退会予定。宮沢さん、いかがですか?

 勇み足気味の僕の傍らでマチコ先生が手綱を引いてくれました。宮沢さんが漏らした「清潔感」という言葉に引っかかったようです。聞けば、宮沢さんの清潔感基準はやや高めで、しわがあるシャツを平気で着ている男性はNGとのこと。

「その程度のことは結婚してからでも改善できます。宮沢さんは独特な世界観を持っているとお見受けしました。それに合った相手を見つけるのは大変な作業になるはずです。最初はピンと来ない男性でもお見合い申し込みが来たら会ってみる、という自分ルールを作るといいと思います。会って仮交際に進んでも、好きにならない限りは結婚を見据える必要はありません。安心して、前向きにオネットに臨んでください」

 清潔感基準すらも広げようとするマチコ先生。やや厳しいとも言えるアドバイスですが、宮沢さんは「そうですね。間口を広くしてみます!」と明るく応じてくれました。いいなあ。本当に賢い人なんだな、と感じています。

美術や映画も好きだという宮沢さん。学生時代は2週間も山に入りっぱなしだったこともあるそう。静かだけどエネルギーに満ちた女性です。(本人提供)
美術や映画も好きだという宮沢さん。学生時代は2週間も山に入りっぱなしだったこともあるそう。静かだけどエネルギーに満ちた女性です。(本人提供)

※文中のオネット会員は仮名です。宮沢さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方はこちらをご覧ください。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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