44歳。好きになるとすごく好きになって「重い」と逃げられてしまいます~40歳からの婚活入門(10)~

東京・新橋の鮮魚居酒屋にて。一緒にビールを飲みながら話しました

***IT企業の事務職、菊池千恵子さん(仮名、44歳)の話***

結婚を破談にした彼氏。同棲は続けた挙句に…

 35歳のとき、結婚話が破談になったことがあります。食事会で知り合った8歳年上の相手でした。イケメンではないけれど「いい顔」をしていて、ワインに詳しいところが魅力的に思えたんです。私は好きになるとすごく好きになってガンガンに押してしまいます。その彼も半年かけて落としました。2人で会ってくれるので嫌われてはいないと信じて、「好き好き」と毎回のデートで言い続けた成果です。家も彼の近くに引っ越して、婚約してからは一緒に住み始めました。

 お互いの家族にも会った後で、彼から「やっぱり結婚できない」と言われたんです。その頃、彼は会社でパワハラに遭ってうつ病になり休職をしていました。友だちから「休職中に結婚するのはまずい」と指摘されたのが破談の理由です。「なんだよ~」と呆れましたね。でも、お互いに依存し合う関係になってしまっていたので、別居することができませんでした。

 同棲を続けて1年後に、また結婚話になりました。相場がいいときに中古マンションを買うことができたら結婚する、というのです。彼の気持ちを何度も確認して、それを信じました。でも、ようやく買った中古マンションに引っ越して2週間後に、「結婚はしない」と言われて……。当時、すでに37歳です。実家に戻り、立ち直るのに4年はかかりました。

 彼とは別れたけれど関係が完全に切れたわけではありません。私はだんだん腹が立って来て、引っ越しなどでかかった費用を一部でも返してもらうことにしました。そのときに彼から「今までのことを謝って」と要求されたんです。あれで完全に目が覚めましたね。以前はすごく好きだった男性をこんなに嫌いになる日が来るとは思いませんでした。

好きになるとグイグイに誘ってしまうのが私の悪い癖

 久しぶりに男性を好きになったのは去年の夏のことです。以前に勤めていた会社の上司と飲み会で3年ぶりに再会し、共通の知人から「菊池さんが結婚すればいいのに」と言われてその気になってしまいました。彼は私より5歳年上。もちろん独身です。硬派な人だと思っていたのに、飲み始めると下ネタも話せたりして面白いんです。笑いのツボも私と近いと感じました。清潔感があって、仕事ができるところも好きです。

 好きになり、相手もまんざらではなさそうだと感じると、グイグイと誘ってしまうのが私の悪い癖。2週間おきにデートの約束を取り付け、花火大会では浴衣姿を見てもらい、3回目のデートで男女関係になりました。でも、4回目のデートは1ヶ月半も待たされた挙句、居酒屋でお酒を飲みながら「重い!」と指をさされました。

 思わず笑ってしまいましたが、いまさら引くことはできません。それからもLINEでガンガンに誘い続けました。一応、返信はくれるんです。「忙しいので無理」「出張中です」「体調が悪い」「土日はすべて埋まっているので年内は会えない」といった文面ばかりでしたけど。

 10回連続で断られたあたりでようやく諦めて、彼の連絡先を消去しました。今年の春のことです。気持ちはどん底。はい上がるのがしんどかったです。

 今後、しばらくは恋愛から離れていたいです。一人で平穏に暮らしたい。でも、一人でいることに飽きているのも事実です。一人で銀座をブラブラしても「超つまらない」と感じるようになった自分に驚いています。気の合う友だち、もしくは彼氏と一緒にブラブラしたいです。どちらがいいかといえば、やっぱり彼氏かな……。

***筆者より菊池さんへ***

「面白い下ネタ」が得意な男性には注意。いわゆる「遊び人」かもしれません

 菊池さんとはある食事会で出会いました。ほんのり酔うとよくしゃべり、よく笑う女性です。誤解を恐れずに言えば、男性から下ネタを引き出す力があると思います。表情、話の内容、笑うタイミングなどを感じるようにしていると、その女性が下ネタ好きか否かはわかりますからね。

 一般的に、酒席ではあまりハード過ぎない下ネタは歓迎する女性がモテると思います。菊池さんもその一人でしょう。ただし、当事者としては注意が必要です。面白い下ネタを連発できる男性はいわゆる「遊び人」であることが多く、結婚する気はなかったり浮気性だったりすることが少なくないからです。飲みの席では楽しい相手でも、ずっと一緒にいるパートナーにはふさわしくないかもしれません。

 率直に言えば、菊池さんの「好き」スイッチはあまり精度が高くないように思います。スイッチが入ったからといって「すごく好きになってガンガンに誘う」のはリスクが高いでしょう。下手をすると結婚詐欺師のような男性にひっかかる恐れもあります。

 菊池さんのように酒席で魅力を発することができる女性は、同席した地味めの男性から好かれることもあります。彼は面白い下ネタを言えないでしょう。でも、真面目で優しい男性ではあるかもしれません。何度か会っていたら微弱なアプローチを発してくるでしょう。それをちゃんとキャッチできるようになれば、今度こそ菊池さんは素敵な男性と一緒になることができる気がします。

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書:『人は死ぬまで結婚できる~晩婚時代の幸せのつかみ方~』(講談社+α新書)など/受賞歴:東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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