男は見た目が9割。『ナイナイのお見合い大作戦!』が突き付ける残酷な現実

TBSの特番『ナイナイのお見合い大作戦!』をこのところ欠かさず観ている。2月14日に放送された『三条の花嫁3時間スペシャル』は、男性参加者を「新潟県三条市で住み働く社長(中小企業のオーナー社長)もしくは次期社長」に限定し、女性参加者はいつものように全国各地から募集するという趣向だった。

三条市は東京からのアクセスも良く、製造業が発達した豊かな自治体のようだ。結婚したら即「社長夫人」にもなれる。女性の応募が殺到し、男性参加者による事前審査が行われていた。女性のビデオレターを観て、「会ってみたい」と思ったら票を入れる。複数の女性に票を入れることが可能で、一票でも入った女性は泊りがけのお見合いイベントに参加できるのだ。最多は確か6票だったと思う。バスケットボールに打ち込んできたという女性で、若くて明るいのが印象的だった。

驚いたのは、女性以上に男性の人気が大きく偏ったことだ。4、5人のいわゆるイケメン男性にほぼ全員の女性が集中。お宅訪問(お目当ての男性参加者の実家に夕食を食べに行く)のコーナーでは、10人以上の女性たちがやって来る家と誰も来ない家に分かれてしまう。ここまではいつもの『お見合い大作戦!』と同じなのだが、バレンタインデーにちなんで最後の告白タイムも女性からアプローチするという設定にしたため、このモテ格差はまったく是正されず、一人の女性が人気男性に告白しようとすると「ちょっと待った~!」と声を上げる女性たちがズラリと並ぶ事態となった。

ちなみに、男性が女性に告白する通常の回では、ここまでの偏りは生じない。最初は人気が集中した女性であっても、最終的に告白する男性は5人以下であることがほとんどだ。2日間にわたるお見合いで、「告白しても無理だな」と判断した女性は避けて、受け入れてくれそうな女性にアプローチしているのだろう。

一方の女性は、「好きになれそうな男性がいなかったら途中で辞退する。最後の告白タイムでも、可能性の有無に関わらず一番好きな男性に告白する。ダメならダメで仕方ない」という姿勢が明らかだ。

「嫁不足」が深刻化する地方に根付いて働いている男性と、比較的自由に移動できる女性では、このお見合いイベント1回に賭ける切実さが違うのかもしれない。実際、全国各地で開かれる「お見合い大作戦」に何度も参加しているという女性もいた。結果として、同じ地域で住んでいて社会的立場(オーナー社長)も近い参加者が並ぶと、見た目が爽やかで押し出しもいい「イケメン」に残酷なほど人気が集中してしまう。

都会でも状況はさほど変わらない。以前、男女ともに都内に住む高学歴者(高所得者)だけに特化した結婚相談所の幹部にインタビュー取材をしたことがある。アドバイザーたちが地道に「お似合いの相手」を探してあげるアナログさが売りだが、自由に会員(異性)の写真とプロフィールを閲覧してお見合いを申し込めるサービスも提供している。

「男は仕事や内面で勝負だと思いがちですが、はっきり言って大事なのは見た目ですよ。わかりやすいイケメンに女性の人気は殺到します。安定収入や性格の良さは当たり前なのです」

職場やサークルなどで長時間かけてお互いを知り合える場合は、お見合いや合コンほどは「外見一発勝負」ではない。しかし、最初の印象で「恋愛モードになれそう」と「いい人だけど男女関係になるのは無理」がはっきり分かれてしまうのは残酷な現実だと思う。その分け方の揺るぎなさは男性のそれとは比較にならない。

では、イケメンではないその他大勢の僕たちはどうすればいいのだろうか。あきらめずに積極的にアプローチする、相手に興味を持つことを忘れない、などの基本に加えて、やはり外見を磨くことも重要になると思う。

世の中には「不細工な犬みたいなルックスなのになぜかカッコいい」という男性も存在する。「雰囲気美人」の男版だ。その人たちに共通するのは、自分に似合った服装やライフスタイルを知っていて明るく楽しく実践していることだと思う。

よほどセンスが良くない限りはこれがなかなか難しい。せっかくオシャレをしても、ネクタイなどの小物で台無しにしてしまうこともある。また、そもそも太り過ぎだったり、歯肉炎で口が臭かったりする場合もある。第一印象としては致命傷に近い。自分をよく知ってくれていて、耳に痛いこともちゃんと言ってくれる同世代の女性に頭を下げ、外見全般に関するアドバイスをもらうのが改善の早道だと思う。

お見合いのゴールは多数の異性からモテることではない。たった一人の異性と結ばれて幸せな家庭を作ることだ。しかし、外見という第一関門をできる限り大きく開くことを怠ると、その「たった一人」との出会いをシャットアウトしてしまうことになりかねない。身だしなみを整えることは自分のためではなく、他者への気遣いとサービス精神の表れなのだ。