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60代70代の「おじいさん」リーダーは、その座を30代40代の「おじさん」に譲るべし

大宮冬洋フリーライター

●今朝の100円ニュース:嘉田知事3選不出馬表明(中日新聞)

「おじさん」と言われることにいまだに抵抗感がある。でも、37歳の男性は明らかに「おじさん」だ。

老けている、という軽蔑の意味とは限らない。様々な人生経験や知識にもとづいてリーダーシップと責任を取ってくれる人、という期待も込められる言葉だ。「変なおじさん」はテレビの中だけで、実際の志村けんは落ち着いた大人なのだろうと子どもの頃は思っていた。

自分が37歳になってみると、リーダーシップや責任感はほとんど向上していないことに気づく。サークル活動のリーダーをやっていた学生時代の頃のほうがマシだったかもしれない。30代半ばを過ぎて人間関係に余計な波風を立てない術は多少身につけたが、それは自分の生活を守るためであり、他者への積極的な働きかけではない。僕は「変なおじさん」ではないつもりだけど「無力なおじさん」なのだ。

一方で、30代でも愛情と活力と責任感に溢れた人はたくさんいる。もともとリーダータイプであるうえに、適切な「器」が上の世代から与えられていることが大きいと感じる。

わかりやすいのは家族経営の企業だ。若い頃から経営の一角を担わされ、30代で社長に就任する人も少なくない。大王製紙のようにドラ息子が権限と大金を握ってしまう危険もあるが、多くの会社では大きな器が次世代のリーダーを自然と育成している。

今朝の中日新聞によれば、滋賀県の嘉田由紀子知事(63)は、「二期八年が一つの区切り。気力、体力が厳しい」と述べて三選不出馬を表明した。後継者には、民主党の三日月大造衆院議員(42)を指名したようだ。

嘉田氏や三日月氏の実力や実績は知らないが、20歳もの若返りを図ったことは評価に値すると思う。すでに10年以上の社会人経験をしている30代40代は決して若すぎることはないからだ。「気力、体力」も充実しており、柔軟性も残っている。現役の子育て世代でもある。変化の速い時代に合った行動ができるのは、僕たち「おじさん・おばさん」世代のリーダーだと思う。

まだ元気だけど頭は固くなりつつある60代以降の「おじいさん・おばあさん」たちは何をすべきだろうか。権力を行使できる座からとにかく降りて、マネジメントよりも専門職に近い立場で働くべきだと思う。

僕たちの世代が大バカでない限り、実力も実績もある親世代が現場で黙々と働いていたら、それだけで身が引き締まる思いをするだろう。雑談をするだけで大きなヒントを得ることもある。実行して責任を負うのはあくまで自分だけれど、同じような経験をしてきた世代が傍にいるだけで安らぎを感じるのだ。

年功序列を意識するあまり「新サラリーマン社長」が数歳しか若返らない老舗大企業や、80歳を過ぎても権力に固執する石原慎太郎氏は、嘉田氏の潔さを見習ってほしい。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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